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出産体験記「大量出血、容態急変・救命救急医療センターへ」

<大量出血、容態急変・救命救急医療センターへ>

出産から少し経ち、体に悪寒が走り始めました。

それも強烈な悪寒が。

看護師さんが私の体温を測ると38.8℃。

子宮の収縮を促すためにアイスをお腹にのせていましたが、悪寒が走るのでお腹を冷やすことが辛くなってきました。

ぶるぶると強烈な寒気に襲われます。

そして今度は下から大量の血が滝のように2回、どくどくと流れ落ちてきました。

何回も何回も、その後、止めどなく出血し始めました。

 

血が止まらないので先生を早く呼ぼうと看護師さんたちが慌てています。

幸せなひと時から急転、分娩室が物々しい雰囲気になってきました。

主治医が来てからは、お腹のマッサージが始まりました。

悶絶するほどの痛さです。

 

大量出血に伴う治療を主治医が行っている際にも、容赦なく医療スタッフによるマッサージが続きます。あまりの痛みに我慢できずに悲鳴に近い声を上げながら「いつ、終わりますか?」と問いかけると、主治医からは「血が止まるまで!」との返答。

 

医療スタッフがマッサージを一生懸命しても、止めどなく大量の血が滝のように流れおちていく中で、今度は吐き気に襲われ、何度も吐き戻しながら苦しみました。

 

「救急搬送します」と主治医から言われ、すぐに救急車で近くの救命救急医療センターへ運ばれました。

担架で移動する際、やはり赤ちゃんの事が一番気がかりです。

出産に立ち会って頂いた何人かの看護師さんに「赤ちゃんをお願いします」と託しました。

そして、担架で運ばれる時、別の医師に「私は死ぬかもしれないのですか?」と聞きました。

医師からは「死にません」と力強く言われました。

私はその言葉に励まされながら、救急搬送されました。

 

夫は夕食を終え分娩室へ娘たちと向かったそうです。しかし、部屋で待つように言われ、そうこうしているうちに輸血の承諾書にサインを求められ、事の重大さを知ったそうです。

そして、夫は救急車に主治医と乗り込み、子ども達は徒歩で救命救急医療センターへと行きました。

 

救命救急医療センターに着いた頃には(十数分で到着)、私の意識は朦朧としていました。

医師から酸素マスクの装着をされましたが、酸素マスクの装着自体が苦しくて苦しくて、払いのけてしまいました。

医師から「死にますよ」と言われ、仕方なく酸素マスクをしましたが、今度は耳元で気管切開と言う言葉が聞こえてきます。

喉元に麻酔薬を2回吹きかけられ、その後意識が無くなり、気が付いた時には夫が医師たちの後ろで笑顔で私に手を振っていました。「夫が笑顔で手を振ってくれている」と思ったものの(この時、呼吸を確保するために気管挿管をされていました)、また意識が無くなり、次に気が付いた時には翌日の朝となっていました。

 

この間、家族(子ども達も一緒)には医師から、先ず最初に失血死をするかもしれないことや場合によっては子宮摘出を行う事があるかもしれない、呼吸が止まるとすぐに死んでしまうので、呼吸を確保するために気管挿管をするとの話があったそうです。

 

今回、私の病症は※羊水塞栓症弛緩出血でした。

分娩後、突然、血液の凝固能が低下し、胎盤が剥がれ落ちた子宮壁からさらさらした血液が止まらずに大量出血、ショック状態に陥り、短時間で生命危機に瀕する重篤な疾患となるものです。

※羊水塞栓症の発生頻度は、2万人~3万人に1人の割合で非常に珍しいもので、発症すると妊婦は60~80%の確率で死に至るそうです。また、年間、妊産婦は約50人程亡くなっているそうですが、その中で約3分の1がこの病症で死亡していると後日、医師から言われました。

 

人間の体内血液は約5000mlあるそうですが、私は4365mlもの大量出血を起こしていました。

そして、救命救急搬送された時には、輸血10人分が行われ、EICUの集中治療室で治療を受け、高度な医療技術で命をつないで頂きました。

 

今回、出産をした病院の医療スタッフの皆様の適切な処置と救命救急医療センターの医療スタッフの皆様の高度な医療技術により、私の命は救われました。

ご尽力くださった医療関係者の皆様、心から感謝申し上げます。

 

この出産を経て、「家族のために生きたい」と心から思いました。

そして、この瞬間、瞬間、生きていることがとても新鮮で素晴らしいことだと感じています。

私は、家族と共に新しい人生を歩み始めています。


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