NEW 成果報告;2019年6月〜『文書質問』が足立区議会で始まります!詳細はこちら
NEW 第13回マニフェスト大賞 優秀賞候補ノミネートにあたって特集ページはこちら
第12回マニフェスト大賞 「優秀政策提言賞」を受賞しました! 特集ページはこちら
第5回マニフェスト大賞 「最優秀政策提言賞」を受賞しました! 特集ページはこちら
毎日フォーラム 7月号・寄稿文掲載 寄稿文の詳細はこちら
論文:中国残留帰国者問題の研究 ― その現状と課題 ― を公開致しました。論文の詳細はこちら

予算委員会の質問④(3月4日) 子育てと教育委員会

 何回かに分けて、予算委員会での質問のご紹介をしています。
 今回は、子ども家庭部の教育委員会への編入についてご報告いたします。


 足立区では、来年度から区長部局である「子ども家庭部」を「教育委員会」に編入します。

 これは、子ども政策の一元化を目指したものであることはいうまでもありません。
 一般に考えると「子ども政策」の中に「教育」があるのであって、「教育」の中に「子ども政策」を編入させるのは、奇妙な感じもします。


 また、本来、教育委員会は区長から「独立」した行政委員会です。
 これは、選挙で選ばれる区長に対して、区長が替わるたびに教育行政が大きく変わることのなく継続性を保つようにするためです。
 そのため教育委員会の委員は、一度任命されると、任期中は特別な事由がなければ解任されないという身分保障もあります。


 このように制度上、区長から独立した行政委員会に、区として区長のリーダーシップのもと強力進めていかなければならない「子ども政策」を任せることは適当なのかという課題もあります。

 つまり、子ども政策について、区が強力に干渉し、進めようとすれば、それは教育委員会の独立性を脅かすことになりますし、反対に教育委員会の独立性を守ろうとすれば、区長サイドの執行機関の意向が反映されないことになってしまうというジレンマを抱えることになります。
 運用面において、このジレンマをどのように解決していくかが、今後の大きな課題だと考えています。


 さまざまな課題もありますが、「子育て」と「教育」という政策課題が、ひとつの部局に一元化され、一体的に取り組みを進められることはよいことですし、今回の編入は、ベストでないにしてもベターであり、その第一歩だと思います。

 今回の質問では、上記のような問題提起をしながら、今後の子ども政策を一体的に、総合的に推進していける体制作りを執行機関に求めました。




*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****

【長谷川】
 来年度から、子ども家庭部が教育委員会に編入されることになりました。
 この件に関して、いくつかのご質問と私なりの見解を申し述べたいと思います。

 はじめに、幼保一元化に代表されるような「子ども政策の一元化」は、ぜひ進めるべきだと思いますが、慎重に検討しなければなりません。
 そこで、子ども家庭部を教育委員会へ編入させる件について、ご質問いたします。


【問】 初めに今回の組織改編の目的が、子ども政策を一元化して、総合的に、そして協力的にすすめていこうというものにあるという認識でよろしいでしょうか?

<子ども家庭課長>
 委員おっしゃる通りでございます。


【問】 近藤区長もリーダーシップを発揮して、待機児童問題などの子ども政策に力を入れていくということでよろしいいでしょうか?

<子ども家庭課長>
 教育委員会、区長部局一緒になりまして待機児対策に努めてまいります。


【長谷川】
 普通、分かりやすく考えると、子育て・保育・待機児童問題など、広く子ども政策の中の一部に、「教育」があるのであって、「教育」の中に「子育て」があるのではないと思います。

 そう考えると、今回の編入はいささか分かりにくいところもあります。
 もちろん、現状の縦割りを打破しようという点においては、1歩進む訳ですから、その点は評価をいたしますが、ベストというよりベターという意味での賛成です。


 そこで、ここに文部科学省が示している「教育委員会制度の意義」というものがあります。
 その中に、教育委員会は首長から独立した行政委員会とあります。
 教育の分野は、選挙で首長が変わるたびに、その政治的立場や思想で変更があってはならないと思いますし、継続性も必要です。
 その点からも、首長からの独立性というのは、教育委員会制度の根幹と言っても過言ではありません。

 その一つの例として、一度任命された教育委員は、一定の事由がある場合を除いては失職・罷免されないという身分の保障がされています。

 このような独立性の高い組織に、区として区長の政治力を発揮して、強力に進めていかなければならない「子ども政策」を委任することについて、本当に、区長や議会の考えが反映されるように運営できるのか課題が残ります。
 そこで2つお伺いします。


【問】 1つ目は、例えば、区が強力に干渉し、進めようとすれば、それは教育委員会の独立性を脅かすことになりますし、反対に教育委員会の独立性を守ろうとすれば、区長サイドの執行機関の意向が反映されないことになってしまいますが、運用面において、このジレンマをどのように解決されるおつもりですか。

<学校教育部長>
 基本的には、教育委員会制度、委員ご指摘の点もございますが、現実にはかつての教育委員会法があった時代とは違いまして、地方教育行政のもとに管理・執行されているのでございまして、そういった意味では、予算の面、人員配置の面、それはやはり自治体として総合行政の中で展開していく面も現実あるわけでもございます。
 そのような意味では、基本的な施策、考え方については基本的部分では、教育行政責任者がそれぞれ独立のもとに総合的に判断をし、ただ施策としては全体として一体性を持たせたうえで効果的な政策を展開するということで何ら問題はないという風に考えております。


【問】 私が懸念しているのは、うまく連携できないとき、つまり区長が勝手に罷免することもできない教育委員会と区がうまく意思疎通できなくなったようなケースの時、どのように子ども政策を進めていくのか疑問に思いますが、如何でしょうか。

<学校教育部長>
 今の委員の仮定といいますか、そのような場合ですが、そういった場合はほとんど自治体としての根幹、底をなしていないかなり危機的な状況だと思います。
 そういったことがない、あってはならないというのが前提で、そうでなければ、また区議会議員の皆様も教育委員会も区民の負託にこたえられないということでございますので、そういった最悪の事態というのは念頭のどこかにあるのかもしれませんが、通常の行政の運営の中では考えていない、あるいはそういったことがないように当然に連携をして取り組みをするということであります。


【長谷川】
 区長と教育委員会が連携してやっていくというのは当たり前ですので、私は今、そのようなお答えは期待していません。

 いま、5名いらっしゃる教育委員のうち、1名は19年の改正で入った保護者枠の方、残りの4名は教育関係者で占められています。

【問】 教育委員会の特徴の一つに決定機関として、5名の委員による合議制というものがありますが、本当に教育関係者が多数を占めるこのメンバーで、今後、子育て、待機児童問題、保育、妊娠・出産や赤ちゃん健診にかかわる政策などの決定や運営がしていけるのとお考えですか。

<学校教育部長>
 現在の教育委員会制では、委員ご存じのとおり、レイマンコントロールが大前提で、教育委員に特に特定の領域の現在、専門職を求められていないわけであります。
 そのかわり、教育委員会である執行機関に教育長を筆頭とする教育委員会事務局という組織集団があって、基本的には、そこで専門性を担保する。
 ここに子ども家庭部が編入したことで幼児教育、特に保育の関係についての専門的なノウハウ、或いは知識等がそこで担保されるので、そういったことでご懸念はないと考えております。


【長谷川】
 この問題は、組織の改編、条例の改正ということは簡単ですが、その運用にあたっては、教育委員会の存在意義ともいえる「首長からの独立性」など、非常に根本的で難しい問題を含んでいます。
 ぜひとも慎重に、また教育委員会制度の意義に反することの無いような、運営をお願いし、またそれらを問題提起として挙げ、次の質問に移りたいと思います。

 <区長>
 委員のご懸念もあろうかと思いますが、私の就任以来、そのつもりで今までもやって参りましたし、区長部局との連携は当然のことですし、それが、教育制度をダメにすることとか崩壊されていくものとは当たらないと考えています。
 それから、子ども家庭部の所管の所がしている教育委員会は、千代田区、台東区が23区でございますし、他の自治体もこの動きがありまして、5年程前から行っている自治体も私どもも調査をしておりますので、ご懸念のないように私も努力をしていきたいと思います。

【長谷川】
 是非、そのような方向性でお願いをしたいと思います。



【長谷川】(親業研修について)
 以前、代表質問をさせて頂きましたが、「親業研修」についてご質問させていただきたいと思います。
 親業とは、1970年代にアメリカで提唱されたもので、主に子どもとのコミュニケーション方法を学ぶものです。

 あらゆる人間関係において、お互いに人間として成長し、共に生活できるためのスキルの原点は、親による子供への接し方・育て方にあると言われています。

 「親としての役割」を効果的に果たすための訓練、いわゆる「親業研修」を区としいて行っていくべきであると考えています。


 そこで以前提案をさせて頂きましたところ、ご回答として、今後も入園や入学の機会等をとらえて、関係機関と連携し、子どもの成長段階に応じた親の役割などの理解を深めていただく取り組みを進めていくとのことでした。
 今回、子ども家庭部が教育委員に編入されたということで、0歳児からまさに親業研修というものを積極的に区として取り上げて頂きたいと思います。

【問】 来年度の区民まつり等のイベント関係に普及啓発活動をしていただき、皆様が集まる場所で積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、如何でしょうか。

<子ども家庭課長>
 教育委員会が入りましたことで、保育園、幼稚園から小学校、中学校まで、継続してそのような普及啓発活動ができますので、積極的に進めていきたいと思います。


【長谷川】
 区で全庁横断的に取り上げて頂き、親業研修を行いながら、親も子どもと一緒に、「親学研修」を通じて、親も学び成長しながら、その結果、足立区で育つ子ども達が心豊かに育ってくれることを願っています。要望しますのでよろしくお願いいたします。

HOMESITEMAPLINK 政策活動報告議会報告プロフィール事務所 資料室 リンク