今日は品川区で行われている放課後子ども教室の視察に行ってきました。視察に伺った先は、品川区立浜川小学校です。平成13年度にモデル事業を行い、平成18年度に全小学校で実施をされています。放課後子どもプランに加えて、学校と一体化した教育を視野に入れた様々な対応を行っていることが大きな特徴です。
品川区では平成16年度より、学童保育を包括した事業運営を開始しており、平成17年度までに学童保育と放課後子ども教室を統一しました。
保護者との摩擦はどうだったのか、弊害となったものはあったのか関心の高いところですが、放課後子ども教室のプランが充実していることと地域ボランティア、すまいるスクール指導員、学校の先生方との連携による子どもたちへの総合的な見守りの体制が整っており、当初から懸念していた保護者からの苦情は特になく、学童保育と放課後子ども教室の一元化に成功したそうです。
すまいるスクールに参加をする児童たちは、品川区立小学校に就学する小学1年生から6年生、または、区内在住で、私立・国立及びその他の小学校(特別支援学校・各種学校を含む)に在学の児童となります。
実施日:年間を通して月曜日から土曜日まで。※日曜、祝日、年末年始(12月29日~1月3日)は休み。
利用時間:学校がある日は放課後から午後6時まで。学校がない土曜や夏休み、冬休みなどは午前9時~午後6時まで。※小学生が帰宅する時間として、学校の指導する午後5時を基本とする。保護者が働いているなどの事情がある場合には、午後6時までの参加が可能。
利用施設:すまいるスクール専用のスペース
授業などで使用しない時間に校庭、体育館、特別教室等
費用:登録時 年間費用1200円(参加費550円・団体総合保障制度費用保険掛け金650円)
勉強会参加費 月…週1回の学年は500円・月週2回の学年は800円
教室で必要な教材費(実費)
品川区全放課後子ども教室での登録者数は全児童13365名のうち9470名で全体の70.9%の児童が登録をしています。うち1年生は98.5%登録しているそうです。
学年別登録数でいうと
1年生98.5 % 2年生94.5% 3年生85.1% 4年生68.2% 5年生43.6% 6年生27.6%
他校在籍児童登録者数
111名(国立7名私立76名支援校19名インターナショナルスクール7名そのほか2名)
就労家庭児童登録者数
5649名(内1~3年生3679名)登録者の59.7%
要支援登録者児童数
280名 全支援児童数412名68%
登録者中参加率
1年生53.6 % 2年生41.3% 3年生30.5% 4年生22% 5年生18.1% 6年生17.9%
この事業では、高齢者施設訪問、清掃活動など、地域貢献活動が行われています。さらに、幼稚園・保育園との交流などもあり、勉強会では、継続的な学習習慣を身につけ、子ども達の基礎学力の定着をはかりることを目的としています。また、学校との情報共有や連携によって、授業の進度に合わせたタイムリーな内容で、学年ごとに算数や国語の復習などを、週1回または2回行っているそうです。
指導は、教員免許を持ったスタッフがあたっており、日本の伝統文化の教室(茶道・華道・琴など)、スポーツ系教室、環境教育、音楽などの情操系、ものづくりの教室など、様々な教室が、地域ボランティア・PTAの方々の協力などを得て行われているそうです。
放課後子ども教室と学童保育の一元化については、品川区ですでにこのように成功しています。足立区でも進めていくべき模範事例の一つです。過去に何度も生涯学習公社や議会でも私は、意見・提案をしていますが、子どもたちが安全に過ごせ、保護者の皆さんが安心して預ける仕組みを作りたいと思います。地域ボランティア・PTA・高校や大学、各小学校と連携し、今ある放課後子ども教室の内容を拡充し学童保育との一体化を今後、議会で提案し、進めていきたいと思います。
本日は、ご丁寧に対応して下さいました品川区立浜川小学校の校長先生はじめ、教育行政の皆様からご説明を頂きました。
本当にありがとうございました。