足立区では、家庭での学習が困難な子ども達に対して、家庭に代わる学習の場所と安心して過ごせる場所として平成27年8月から竹ノ塚地域で中学生のための学習支援施設を開設しています。そして、平成28年に綾瀬地区においても以下のとおり実施する運びとなり、福祉部からご報告を頂きました。
実施場所:足立区綾瀬2-30-6
学校法人 三幸学園 東京未来大学福祉保育専門学校
(飛鳥未来高等学校 綾瀬キャンパス3階 多目的実習室)
対象者:足立区内在住の中学生、高校中退・未進学者等 合計40名
徒歩、自転車、公共交通機関で通える方(公共交通機関を使う場合には、区から交通費を支給)
申し込み:福祉事務所のケースワーカー、中学校を通じて福祉部くらしとしごとの相談センターに申し込む
実施スケジュール: 4~5月中旬 準備期間
5月中旬~6月 週2回(木・金曜日)
7月~9月 週3回(木・金・土・夏休み中は水曜日も実施)
10月~3月 週4回(水・木・金・土)
※夏季・冬季・春季の休暇期間中、祝日も実施
実施期間:水・木・金 午後4時~午後9時
土 午後1時~午後9時
祝日・夏季・冬季・春季の休暇期間 午前11時~午後9時
※中学生等に対する個別学習支援は、午後6時~午後8時まで
※中学生などは午後8時に退館
参加費:利用料、教材費は無料
実施方法:NPO法人キッズドアに委託
学習支援の方法:ボランティアがマンツーマンで中学生に学習を指導する
登録した曜日の18時~20時に参加(週1回)。1日当たりの参加者は10名程度。
居場所・自習スペースの運営:スタッフ、ボランティアがマンツーマンで中学生の自習学習のアドバイスや見守り、安全管理を行う。
1日当たりの参加者 5名程度。
子供たちを取り巻く環境は、様々です。足立区の事例では、ひとり親家庭で親が仕事で忙しく夜間、子どもだけで過ごしていたり、兄弟姉妹が多く、家に勉強するスペースがない子だったり、ネグレクトや両親以外の親族に育てられ、家族との関係性が薄いなどの子ども達がこのような制度を利用して学習支援を受けている状況です。
現在、足立区では竹ノ塚地域を対象とした学習支援を行っています。学習室と居場所を兼ねており、こちらもNPO法人キッズドアに委託しています。
現在、先行して行われている竹ノ塚地域で実施した平成28年3月31日現在の状況(平成27年度実績)では、登録者数58名で、その内訳は、中学3年生26名、中学2年生19名、中学1年生12名、小学5年生1名となっています。うち生活保護世帯20名、就学援助受給世帯52名、ひとり親家庭42名となっています。また、進学率は100%となっており、中学3年生の進路決定路としては、都立高校25名(全日制18名、定時制5名、単位制2名)県立高校1名となっています。
この事から見てもわかるように、多様な問題を抱えた子供たちに対して、きめ細やかな支援が重要です。
親と子ども、そして学校を連携させ、このような場を活用しながら、一層充実した指導や家庭への働きかけを区として積極的に進めていく事が必要です。子ども達が自己肯定感を持ち、将来に希望の持てる支援を足立区では一層強化して構築して行かなくてはなりません。この事業が、現在、竹ノ塚地域と綾瀬地域の限定となっていますが、今後、例えば、梅島、江北地域などでも行えるよう、そして、足立区全エリアを網羅するような形で進むよう、私も議会からさらに働きかけていきたいと思います。