今日は世田谷区長 保坂展人氏による『区立児童相談所の設置に向けた取組み』について講演がありました。
現在、都内の児童相談所はすべて東京都が設置・運営をしています。
平成28年(2016年)の児童福祉法の改正により、増加傾向が続く児童虐待を防ぐため、きめ細かく対応できる体制づくりを目指すために、特別区は、独自に「区立」の児童相談所を設置できることとなりました。
世田谷区では、区民のみなさんの最も身近な自治体として、令和2年(2020年)4月の児童相談所開設を目指すそうです。(現在、荒川区、江戸川区も令和2年度の児童相談所開設に向けて準備を進めています)
世田谷区では、2020年4月に現在の総合福祉センター跡に世田谷区児童相談所を開設されるそうです。106名の職員体制で、子どもの生命に責任を持つ児相運営を準備し、子どもの人権に配慮した一時保護所の構築、地域の中から養育家庭の育成・確保を進め、地域に根ざした「世田谷型児童虐待防止ネットワーク」を構築し、子育て支援を充実させていくそうです。また、里親制度の普及啓発による社会的擁護の強化や施設退所者の生活支援なども急務であるとの認識を示されています。
足立区においては、児童数の増加に伴い児童相談所の定員を拡大しているところです。
児童虐待などで入所児童数は定員を慢性的に超過しており、運営に悪影響を及ぼしている状況でもあります。子どもの権利擁護の課題もある中で、児童相談所の運営面での人材の確保の課題もあります。
世田谷区では、区立児童相談所を運営することにより、子ども家庭支援センターとの連携の元、必要に応じて問題解決まで共同で関わり、両機関の持つ機能を有効に組み合わせた支援を行います。今後、地域での連携を密にしながらの予防的な児童相談行政を根付かせていくそうです。
世田谷区で行われる、子ども家庭支援センターと児童相談所の共同による支援体制について、今後も進捗状況を見ながら研究していきたいと思います。