今日は、品川区議会議員 阿部ゆみこさん同席のもと、葛飾区議会議員 中村慶子さん、中央区議会議員 渡部恵子さん、杉並区議会議員 山本明美さんと一緒に品川区で行っている「しながわネウボラネットワーク」についてお話を伺ってきました。
品川区は1998年以降人口が増加しており、合計特殊出生率は全国平均1.46%、東京都平均1.17%の中で、品川区は1.23%と東京都の平均をやや超えている状況です。
現在、東京都が勧めている出産・子育て応援事業(ゆりかご・とうきょう事業)※1を品川区は実施しています。品川区の保健センター所長の話によれば、出産・子育て応援事業は、国では30代世代の出産を支援しようとしているのではないかとの見解を示されていました。このことを踏まえながら、品川区では、出産後のエジンバラ評価※2が9点以上という妊婦が9%いることに着目し、ネウボラ事業を行ったところ、この値が7%まで減少したそうです。
※出産・子育て応援事業(ゆりかご・とうきょう事業)平成27年度から31年迄の5ヵ年
全ての子育て家庭に妊娠期から行政の専門職が関わることにより、出産・子育てに関する不安を軽減するとともに、各家庭のニーズに応じた支援を妊娠期から子育て期にわたり、切れ目なく行うことにより妊婦・乳幼児・保護者の心身の健康の保持・増進を図る。
包括的支援事業:人件費・育児パッケージ
任意事業:産前産後サポート事業、産後ケア事業、修繕費
※2エジンバラ評価・EPDS=産後うつ病をスクリーニングするもの
現在、品川区では全妊婦さんを対象に妊娠期の面接を行い、保健師や助産師の保健指導をしているそうです。
大切にしているのは妊婦さんとの信頼関係とおっしゃていました。信頼関係が築かれると、夫のDVなどを話してくれる妊婦さんもいるそうです。
区内3保健センターで助産師、保健師が事前に予約を受けた後、または母子手帳交付時に面接を行い、終了後には応援グッズを渡しているそうです。
子育てネウボラ相談※を行っており、保健師・看護師・教員・保育士などの何れかの資格を持った「子育てネウボラ相談員」を児童センターに設置し、子育て全般の相談や子育てサービスの情報の提供、他機関の紹介、希望者にはサポートプランの作成を行っています。
※ネウボラ…アドバイスをするという意味
品川区では、0~5歳までの子どものいる保護者1200人(有効回収率60.9%)に対しアンケートを行いました。その調査で妊娠中、出産前後に希望するサービスとして挙げられているのが以下の通りです。
・妊娠中のサービス(母親学級・マタニティヨガなど)61.7%
・気軽に相談できる場所57.5% ・産後のサービス(産後ケア・産後のママのボディケアなど)56.5% ・出産前後の支援53.5%
・妊娠中・出産時のトラブルや緊急時の対応(授乳・つわり・流早産・出産についてのサポートニーズ有り)52.7%
・育児サポートのサービス(家事援助など)44%
品川区ではこのアンケートを基に産後ケアの要望が非常に高い所に着目し、初産の方々の疲労回復の必要性を急務させるため、日帰り型(平成28年6月から実施)と宿泊型(平成28年12月から実施・モデル事業)の事業を行うこととなったそうです。
以下その内容です。
日帰り産後ケア
1日1組 母親と乳児 月曜日から木曜日の午前11時~午後3時 4時間
実施場所 第一ホテル東京シーフォート 客室フロア
品川区2-3-15(天王洲アイル駅下車 徒歩4分)
利用料 一般4000円、非課税世帯2000円、生活保護 無料
対象者 産後において、家族などの援助が得られにくく育児不安などのある初産で産後60日未満(当面90日未満)の母子
ケア内容 助産師などによる心身のケアや育児支援、そのほかの母子の健康維持及び増進に必要な指導・相談などを行う
平成28年6月から10月までの利用状況は、7・8割程度だったそうです。申し込み状況は暑さ、寒さ、豪雨など雨天に左右されやすく利用した母親からは、期待の達成や不安の軽減、リフレッシュなどいずれも満足度は高い結果が得られたそうです。
宿泊型産後ケア
開始時期 予約11月から 宿泊12月から
実施施設 NTT東日本関東病院、東芝病院、昭和大学病院、聖路加参産科リニック
対象者 以下の全てを満たすもの
・品川区在住の初産の母子
・里帰りをせず、体調不良や育児不安などがある
・医療管理が必要なく退院許可が出ている
・産後2か月まで
利用料 自己負担額は1泊につき10000円 減免制度あり
多胎の場合には1泊につき上記の自己負担額に2人目以降の子1人あたり200円加算する
・継続滞在型 出産した病院で産後ケアを受ける 上限2泊3日まで
・転院型 出産した病院以外で産後ケアを受ける 上限3泊4日まで
聖路加参産科リニックのみ
ケア内容 母体ケア(母体の健康状態のチェック・母乳ケアなど)・乳児ケア(乳児の健康状態、体重のチェック・育児相談・授乳指導・休息・食事の提供・沐浴など)等の心身のケアや育児サポートなど
宿泊型産後ケア事業予算:9738千円
赤ちゃんとお母さんを取り巻く環境は昔と違っています。核家族化と晩婚化が進む中で、孤立化しています。産後のお母さんが心身を休めて、安心してゆったりと育児技術を身に付けることができ、出産後も自身を持って家庭での育児に臨める環境をこの足立区でも構築することが急務です。行政がその支援を構築することで、妊婦となった時点から、地域での身近な相談と支援の機会を受けることができます。
その為には、区役所などの相談機関・支援機関を充実させ、医療機関など、関係機関との連携強化が必要となってきます。
妊娠から出産・育児への切れ目ない支援は、お母さんを一人にさせない、孤立化の防止と児童虐待を予防することにつながります。
「安心して子育てができる、子育てに自信が持てる足立区」をわたしは全力で実現したいと思います。
品川区は1998年以降人口が増加しており、合計特殊出生率は全国平均1.46%、東京都平均1.17%の中で、品川区は1.23%と東京都の平均をやや超えている状況です。
現在、東京都が勧めている出産・子育て応援事業(ゆりかご・とうきょう事業)※1を品川区は実施しています。品川区の保健センター所長の話によれば、出産・子育て応援事業は、国では30代世代の出産を支援しようとしているのではないかとの見解を示されていました。このことを踏まえながら、品川区では、出産後のエジンバラ評価※2が9点以上という妊婦が9%いることに着目し、ネウボラ事業を行ったところ、この値が7%まで減少したそうです。
※出産・子育て応援事業(ゆりかご・とうきょう事業)平成27年度から31年迄の5ヵ年
全ての子育て家庭に妊娠期から行政の専門職が関わることにより、出産・子育てに関する不安を軽減するとともに、各家庭のニーズに応じた支援を妊娠期から子育て期にわたり、切れ目なく行うことにより妊婦・乳幼児・保護者の心身の健康の保持・増進を図る。
包括的支援事業:人件費・育児パッケージ
任意事業:産前産後サポート事業、産後ケア事業、修繕費
※2エジンバラ評価・EPDS=産後うつ病をスクリーニングするもの
現在、品川区では全妊婦さんを対象に妊娠期の面接を行い、保健師や助産師の保健指導をしているそうです。
大切にしているのは妊婦さんとの信頼関係とおっしゃていました。信頼関係が築かれると、夫のDVなどを話してくれる妊婦さんもいるそうです。
区内3保健センターで助産師、保健師が事前に予約を受けた後、または母子手帳交付時に面接を行い、終了後には応援グッズを渡しているそうです。
子育てネウボラ相談※を行っており、保健師・看護師・教員・保育士などの何れかの資格を持った「子育てネウボラ相談員」を児童センターに設置し、子育て全般の相談や子育てサービスの情報の提供、他機関の紹介、希望者にはサポートプランの作成を行っています。
※ネウボラ…アドバイスをするという意味
品川区では、0~5歳までの子どものいる保護者1200人(有効回収率60.9%)に対しアンケートを行いました。その調査で妊娠中、出産前後に希望するサービスとして挙げられているのが以下の通りです。
・妊娠中のサービス(母親学級・マタニティヨガなど)61.7%
・気軽に相談できる場所57.5% ・産後のサービス(産後ケア・産後のママのボディケアなど)56.5% ・出産前後の支援53.5%
・妊娠中・出産時のトラブルや緊急時の対応(授乳・つわり・流早産・出産についてのサポートニーズ有り)52.7%
・育児サポートのサービス(家事援助など)44%
品川区ではこのアンケートを基に産後ケアの要望が非常に高い所に着目し、初産の方々の疲労回復の必要性を急務させるため、日帰り型(平成28年6月から実施)と宿泊型(平成28年12月から実施・モデル事業)の事業を行うこととなったそうです。
以下その内容です。
日帰り産後ケア
1日1組 母親と乳児 月曜日から木曜日の午前11時~午後3時 4時間
実施場所 第一ホテル東京シーフォート 客室フロア
品川区2-3-15(天王洲アイル駅下車 徒歩4分)
利用料 一般4000円、非課税世帯2000円、生活保護 無料
対象者 産後において、家族などの援助が得られにくく育児不安などのある初産で産後60日未満(当面90日未満)の母子
ケア内容 助産師などによる心身のケアや育児支援、そのほかの母子の健康維持及び増進に必要な指導・相談などを行う
平成28年6月から10月までの利用状況は、7・8割程度だったそうです。申し込み状況は暑さ、寒さ、豪雨など雨天に左右されやすく利用した母親からは、期待の達成や不安の軽減、リフレッシュなどいずれも満足度は高い結果が得られたそうです。
宿泊型産後ケア
開始時期 予約11月から 宿泊12月から
実施施設 NTT東日本関東病院、東芝病院、昭和大学病院、聖路加参産科リニック
対象者 以下の全てを満たすもの
・品川区在住の初産の母子
・里帰りをせず、体調不良や育児不安などがある
・医療管理が必要なく退院許可が出ている
・産後2か月まで
利用料 自己負担額は1泊につき10000円 減免制度あり
多胎の場合には1泊につき上記の自己負担額に2人目以降の子1人あたり200円加算する
・継続滞在型 出産した病院で産後ケアを受ける 上限2泊3日まで
・転院型 出産した病院以外で産後ケアを受ける 上限3泊4日まで
聖路加参産科リニックのみ
ケア内容 母体ケア(母体の健康状態のチェック・母乳ケアなど)・乳児ケア(乳児の健康状態、体重のチェック・育児相談・授乳指導・休息・食事の提供・沐浴など)等の心身のケアや育児サポートなど
宿泊型産後ケア事業予算:9738千円
赤ちゃんとお母さんを取り巻く環境は昔と違っています。核家族化と晩婚化が進む中で、孤立化しています。産後のお母さんが心身を休めて、安心してゆったりと育児技術を身に付けることができ、出産後も自身を持って家庭での育児に臨める環境をこの足立区でも構築することが急務です。行政がその支援を構築することで、妊婦となった時点から、地域での身近な相談と支援の機会を受けることができます。
その為には、区役所などの相談機関・支援機関を充実させ、医療機関など、関係機関との連携強化が必要となってきます。
妊娠から出産・育児への切れ目ない支援は、お母さんを一人にさせない、孤立化の防止と児童虐待を予防することにつながります。
「安心して子育てができる、子育てに自信が持てる足立区」をわたしは全力で実現したいと思います。