12月25日のクリスマス、中央区議会議員の渡辺恵子さんと一緒に中野区にある「つつみ式乳房マッサージ法研究所」に伺い、中野区の委託事業、マタニティケアクラスを視察しました。
つつみ式乳房マッサージ法研究所は、赤ちゃんを出産したお母さんの授乳行為がスムーズに行えるよう、その育児技術を助産師に教えています。また、中野区と中央区の委託事業を通して、母親学級などで出産間近のお母さんや出産後のお母さんの母乳ケアを行っています。
この研究所には年間約2000人から2500人が来院し、浦安にある母乳外来には約3000人から3500人ものお母さんたちが来院しているそうです。
中野区では以下の内容を委託事業としています。
☆「こんにちは赤ちゃん学級」(両親学級)
2014年から実施。2016年度は年間52回実施。
対象者は初めて出産を迎える中野区在住の妊婦とその家族。
参加者は20~22組。1回2時間30分
内容は、妊娠と出産の経過及び産後についての講義、実習・体験学習(沐浴・着替え・おむつ交換・パパの妊婦体験)、参加者同士の交流などを指導。
☆「産前サポート事業」(マタニティケアクラスとして、母乳育児についても指導)
昨年10月から。
対象者は初めて妊娠を迎える中野区在住の妊娠28週から36週の妊婦。
参加定員は1回6名まで。1回2時間
実施場所は当社ビル。
☆産後サポート事業・ほっこりーの
昨年10月より実施。今年度は年間12回実施予定。
対象者は、中野区在住の生後4か月以下の第1子の乳児とその母親。
参加人員は1回12組まで。1回2時間
内容は、子育てに悩みを持つ散布への集団による相談、健康指導など。座談会方式。
☆産後ケア事業 ディケア
昨年10月より実施。今年度は月2回、年間24回実施予定。
対象者は、中野区在住の産後(生後4か月以下)において、家族から十分な家事・育児等の援助が受けられない母子に対して区が※承認したもの。
1回1名。1日5時間
内容は、産後の母体管理及び生活面の指導、乳房ケア、授乳方法の指導、発育相談など。
(※エジンバラ評価基準(EPDS)により、産後うつの傾向のある人をスクリーニング)
エジンバラ産後うつ病自己評価とは:
エジンバラ産後うつ病自己評価票(Edinburgh Postnatal Depression Scale: EPDS) は、産後うつ病のスクリーニングを目的として、1987年にCoxらが開発した自己記入式質問紙。原版は英語。
現在、58ヶ国語の翻訳版が作成され、国際的に広く普及しているそうです。
どの事業も評判が良く、キャンセル待ちの状態とのお話しです。
また、中野区では昨年10月から1万円分の「こども商品券」を利用して、この研究所で乳房ケアも受けられるようになったそうです。
また、杉並区ではすでに「子育て応援券」でこちらの母乳ケアが受けられる体制になっています。
中央区の委託事業は以下の通りです。
☆「パパママ教室」(両親学級)
2001年度より実施。今年度は委託・中央区直営合計で年間24回実施予定。
中央区保健所、日本橋・月島保健センターの3か所で実施。直営もつつみ式から派遣。
対象者は、初めて出産を迎える中央区在住の夫婦。参加者は25組前後。1回2時間30分。
内容は、妊娠と出産の経過及び産後についての講義、実習・体験学習(沐浴・着替え・おむつ交換・パパの妊婦体験)、参加者同士の交流などを指導。
<中央区直営事業>講師は、つつみ式から派遣
☆プレママ教室(母親教室)
月島保健センターで年間6回実施。1回2~3時間
内容は講義主体。
☆3~4ヶ月健診
中央区保健所、日本橋・月島保健センターで年間48回実施。1回4~6時間
内容は予診・母乳相談を中心に実施。
☆フリー乳幼児健診~生後3~4ヶ月以外の対象者を含めて実施
中央区保健所、日本橋・月島保健センター、晴実児童館で年間48回実施。1回4~6時間
内容は予診・母乳相談を中心に実施
☆ママとベビーのはじめて教室
中央区保健所、日本橋・月島保健センターで年間36回実施。1回4~6時間
内容は講義、母乳、タッチケア(手遊び)、予診を中心に実施
母乳育児は出産後の育児に備えるためにも、産前の母親学級の中でしっかりと学ぶべき項目です。しかし足立区の両親学級には指導はありません。出産をした病院でも、事前に母親学級に通いましたが、母乳についての指導はありませんでした。
長女、次女の時(足立区の病院)にも、指導は受けていないので自己流になっていました。
出産後は病院の看護師さんが母乳ケアをしてくれますが、飛び上るほどに痛くて自己流になっていきます。
長女や次女、そして今回の出産と3か所の病院で母乳ケアを受けていますが、看護師さんのやり方は痛くて痛くて。
看護師さんに痛いと訴えても「そういうものです」と言って母乳ケアをされます。そうすると看護師さんにおっぱいを触られるのも嫌になり、母乳ケアを受けること自体が苦痛になってストレスになります。
まさに、今回の3人目の出産でも同じような状況になり、頻回に母乳を上げながらもおっぱいが切れてかさぶたになり血だらけ、それでも母乳を飲ませ続けて、結果、病院を退院する日に赤ちゃんの口から吐血してしまいました。
それが母乳からなのか、赤ちゃんからの血液なのかを調べるために、赤ちゃん自身の検査になってしまい、レントゲンから血液検査、胃の内容物の確認など、全ての検査を受け、結果は乳首が切れて血液が混じった母乳を頻回にあげ続けていたことによる吐血でした。
その後、綾瀬産後ケアハウスに入所し、初めて痛くない母乳ケアを受けました。
この産後ケアハウスの看護師・助産師さん全員が共通して痛くない母乳ケアをして下さったことが、母乳育児について考えるきっかけとなりました。
そして、今回、綾瀬産後ケアハウスのスタッフがつつみ式研究所の研究生でもあり、つつみ式をご紹介いただきました。
赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらうためには、予め自分のおっぱいマッサージをしてやわらかくすることが必要です。
授乳は赤ちゃんとの共同作業。
ともに安定するゆったりとした状態で飲ませていくことが大事なことだということを教わりました。
そして、おっぱいマッサージと赤ちゃんへのおっぱいの吸わせ方。この2つが大切です。
赤ちゃんが吸っているときにチェックすることは、
・ドナルドダッグのような口になっていること
・チュパチュパ音を立てない
・吸われても痛くない
・授乳中に乳輪を引っ張っても乳首が口から外れない
また授乳姿勢として、自分のおっぱいの形状を確認して乳頭の位置や高さに赤ちゃんの口を合わせ、クッションや座布団などを使って調節する必要があります。
おっぱいのマッサージから赤ちゃんへの吸わせ方など、お母さんたちはしっかりと産前から勉強をすべきです。おっぱいは通常出産後2日間はでず、赤ちゃんに吸わせないと1週間で母乳が出なくなってしまうそうです。
母乳をあげることで、お母さんの脳の下垂体というところから「プロラクチン」と「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。このプロラクチンは、おっぱいを育て、母性を育てる分泌物。「オキシトシン」は、つくられた乳汁を送り出して、子宮の戻りを良くしてくれるそうです。赤ちゃんの事を考えたり泣き声を聞いたりして母性的な感情を高めるそうです。
母乳育児は以下のようなメリットがあります。
・子宮収縮を促し、産後の回復が早くなる
・ 赤ちゃんとの愛着形成が進む
・ マタニティブルーを軽減できる
・ 産後ダイエットによい
・ ミルクを作る手間が要らない(疲労困ぱいしているときに、夜の授乳が楽です)
デメリットとしては以下のような点も挙げられます。
・ 飲んでいる量がわからず不安になる(私の場合には、産後ケアハウスで赤ちゃんの1日の体重の増えを計算してもらいました)
・ 授乳間隔が短くて大変(一時のもの、育児を楽しむと思えば大丈夫)
・ 乳房、乳頭トラブルがおきる(母乳ケアをしてくれるところで受診)
しかし、産後ケアハウスなどの産後切れ目ない相談体制が構築されていけば、このような悩みは解消されます。
母乳育児の大切な約1年間、この時間を赤ちゃんとともに共同作業で過ごすことで、母親と赤ちゃんとの愛着形成はより深まっていくものと思われます。全てのお母さんたちが母乳育児を実践すれば、赤ちゃんに対する深い愛着形成が育まれ、児童虐待は無くなるはずです。母乳育児に対する支援も大変優先順位の高いものであると赤ちゃんを出産して気がつきました。
つつみ式乳房マッサージ法研究所でのお話をしっかりと足立区の支援施策の中に導入をしていきたいと思います。
今回、つつみ式研究所の皆様から長時間にわたりご指導を頂きました。大変感謝申し上げます。
ありがとうごじました。
つつみ式乳房マッサージ法研究所は、赤ちゃんを出産したお母さんの授乳行為がスムーズに行えるよう、その育児技術を助産師に教えています。また、中野区と中央区の委託事業を通して、母親学級などで出産間近のお母さんや出産後のお母さんの母乳ケアを行っています。
この研究所には年間約2000人から2500人が来院し、浦安にある母乳外来には約3000人から3500人ものお母さんたちが来院しているそうです。
中野区では以下の内容を委託事業としています。
☆「こんにちは赤ちゃん学級」(両親学級)
2014年から実施。2016年度は年間52回実施。
対象者は初めて出産を迎える中野区在住の妊婦とその家族。
参加者は20~22組。1回2時間30分
内容は、妊娠と出産の経過及び産後についての講義、実習・体験学習(沐浴・着替え・おむつ交換・パパの妊婦体験)、参加者同士の交流などを指導。
☆「産前サポート事業」(マタニティケアクラスとして、母乳育児についても指導)
昨年10月から。
対象者は初めて妊娠を迎える中野区在住の妊娠28週から36週の妊婦。
参加定員は1回6名まで。1回2時間
実施場所は当社ビル。
☆産後サポート事業・ほっこりーの
昨年10月より実施。今年度は年間12回実施予定。
対象者は、中野区在住の生後4か月以下の第1子の乳児とその母親。
参加人員は1回12組まで。1回2時間
内容は、子育てに悩みを持つ散布への集団による相談、健康指導など。座談会方式。
☆産後ケア事業 ディケア
昨年10月より実施。今年度は月2回、年間24回実施予定。
対象者は、中野区在住の産後(生後4か月以下)において、家族から十分な家事・育児等の援助が受けられない母子に対して区が※承認したもの。
1回1名。1日5時間
内容は、産後の母体管理及び生活面の指導、乳房ケア、授乳方法の指導、発育相談など。
(※エジンバラ評価基準(EPDS)により、産後うつの傾向のある人をスクリーニング)
エジンバラ産後うつ病自己評価とは:
エジンバラ産後うつ病自己評価票(Edinburgh Postnatal Depression Scale: EPDS) は、産後うつ病のスクリーニングを目的として、1987年にCoxらが開発した自己記入式質問紙。原版は英語。
現在、58ヶ国語の翻訳版が作成され、国際的に広く普及しているそうです。
どの事業も評判が良く、キャンセル待ちの状態とのお話しです。
また、中野区では昨年10月から1万円分の「こども商品券」を利用して、この研究所で乳房ケアも受けられるようになったそうです。
また、杉並区ではすでに「子育て応援券」でこちらの母乳ケアが受けられる体制になっています。
中央区の委託事業は以下の通りです。
☆「パパママ教室」(両親学級)
2001年度より実施。今年度は委託・中央区直営合計で年間24回実施予定。
中央区保健所、日本橋・月島保健センターの3か所で実施。直営もつつみ式から派遣。
対象者は、初めて出産を迎える中央区在住の夫婦。参加者は25組前後。1回2時間30分。
内容は、妊娠と出産の経過及び産後についての講義、実習・体験学習(沐浴・着替え・おむつ交換・パパの妊婦体験)、参加者同士の交流などを指導。
<中央区直営事業>講師は、つつみ式から派遣
☆プレママ教室(母親教室)
月島保健センターで年間6回実施。1回2~3時間
内容は講義主体。
☆3~4ヶ月健診
中央区保健所、日本橋・月島保健センターで年間48回実施。1回4~6時間
内容は予診・母乳相談を中心に実施。
☆フリー乳幼児健診~生後3~4ヶ月以外の対象者を含めて実施
中央区保健所、日本橋・月島保健センター、晴実児童館で年間48回実施。1回4~6時間
内容は予診・母乳相談を中心に実施
☆ママとベビーのはじめて教室
中央区保健所、日本橋・月島保健センターで年間36回実施。1回4~6時間
内容は講義、母乳、タッチケア(手遊び)、予診を中心に実施
母乳育児は出産後の育児に備えるためにも、産前の母親学級の中でしっかりと学ぶべき項目です。しかし足立区の両親学級には指導はありません。出産をした病院でも、事前に母親学級に通いましたが、母乳についての指導はありませんでした。
長女、次女の時(足立区の病院)にも、指導は受けていないので自己流になっていました。
出産後は病院の看護師さんが母乳ケアをしてくれますが、飛び上るほどに痛くて自己流になっていきます。
長女や次女、そして今回の出産と3か所の病院で母乳ケアを受けていますが、看護師さんのやり方は痛くて痛くて。
看護師さんに痛いと訴えても「そういうものです」と言って母乳ケアをされます。そうすると看護師さんにおっぱいを触られるのも嫌になり、母乳ケアを受けること自体が苦痛になってストレスになります。
まさに、今回の3人目の出産でも同じような状況になり、頻回に母乳を上げながらもおっぱいが切れてかさぶたになり血だらけ、それでも母乳を飲ませ続けて、結果、病院を退院する日に赤ちゃんの口から吐血してしまいました。
それが母乳からなのか、赤ちゃんからの血液なのかを調べるために、赤ちゃん自身の検査になってしまい、レントゲンから血液検査、胃の内容物の確認など、全ての検査を受け、結果は乳首が切れて血液が混じった母乳を頻回にあげ続けていたことによる吐血でした。
その後、綾瀬産後ケアハウスに入所し、初めて痛くない母乳ケアを受けました。
この産後ケアハウスの看護師・助産師さん全員が共通して痛くない母乳ケアをして下さったことが、母乳育児について考えるきっかけとなりました。
そして、今回、綾瀬産後ケアハウスのスタッフがつつみ式研究所の研究生でもあり、つつみ式をご紹介いただきました。
赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらうためには、予め自分のおっぱいマッサージをしてやわらかくすることが必要です。
授乳は赤ちゃんとの共同作業。
ともに安定するゆったりとした状態で飲ませていくことが大事なことだということを教わりました。
そして、おっぱいマッサージと赤ちゃんへのおっぱいの吸わせ方。この2つが大切です。
赤ちゃんが吸っているときにチェックすることは、
・ドナルドダッグのような口になっていること
・チュパチュパ音を立てない
・吸われても痛くない
・授乳中に乳輪を引っ張っても乳首が口から外れない
また授乳姿勢として、自分のおっぱいの形状を確認して乳頭の位置や高さに赤ちゃんの口を合わせ、クッションや座布団などを使って調節する必要があります。
おっぱいのマッサージから赤ちゃんへの吸わせ方など、お母さんたちはしっかりと産前から勉強をすべきです。おっぱいは通常出産後2日間はでず、赤ちゃんに吸わせないと1週間で母乳が出なくなってしまうそうです。
母乳をあげることで、お母さんの脳の下垂体というところから「プロラクチン」と「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。このプロラクチンは、おっぱいを育て、母性を育てる分泌物。「オキシトシン」は、つくられた乳汁を送り出して、子宮の戻りを良くしてくれるそうです。赤ちゃんの事を考えたり泣き声を聞いたりして母性的な感情を高めるそうです。
母乳育児は以下のようなメリットがあります。
・子宮収縮を促し、産後の回復が早くなる
・ 赤ちゃんとの愛着形成が進む
・ マタニティブルーを軽減できる
・ 産後ダイエットによい
・ ミルクを作る手間が要らない(疲労困ぱいしているときに、夜の授乳が楽です)
デメリットとしては以下のような点も挙げられます。
・ 飲んでいる量がわからず不安になる(私の場合には、産後ケアハウスで赤ちゃんの1日の体重の増えを計算してもらいました)
・ 授乳間隔が短くて大変(一時のもの、育児を楽しむと思えば大丈夫)
・ 乳房、乳頭トラブルがおきる(母乳ケアをしてくれるところで受診)
しかし、産後ケアハウスなどの産後切れ目ない相談体制が構築されていけば、このような悩みは解消されます。
母乳育児の大切な約1年間、この時間を赤ちゃんとともに共同作業で過ごすことで、母親と赤ちゃんとの愛着形成はより深まっていくものと思われます。全てのお母さんたちが母乳育児を実践すれば、赤ちゃんに対する深い愛着形成が育まれ、児童虐待は無くなるはずです。母乳育児に対する支援も大変優先順位の高いものであると赤ちゃんを出産して気がつきました。
つつみ式乳房マッサージ法研究所でのお話をしっかりと足立区の支援施策の中に導入をしていきたいと思います。
今回、つつみ式研究所の皆様から長時間にわたりご指導を頂きました。大変感謝申し上げます。
ありがとうごじました。