昨日3日の読売新聞社配信のニュースに、
『出産費の一時金、支払い不要に…政府方針』
という記事がありました。
現在、分娩にかかる費用は、平均でおよそ40万円といわれています。
出産時には、この他に赤ちゃんのベッドや衣類などの生活必需品にも費用がかかります。
現行制度では、子どもを産むご夫婦を応援するために、国民健康保険法による出産育児一時金の支給があります。
しかし、本当に必要なタイミングで一時金が手元に届かないなどの問題も抱えています。
そこで区では、一時金を受け取る予定の人に、その8割に当たる額を上限に、一時金の支給を受けるまでの措置として、貸付制度を設けています。
少しでも子どもを生む世帯への負担が軽くなるように、この貸付制度の上限を「8割でなく、10割とするよう」に、先日の区議会の一般質問で提案しました。(詳しくは、10月16日の記事をご覧ください)
区の担当者の答弁では、平成19年度より始まっている足立区が受給者の代理で医療機関に支払いを行う「代理制度」の利用を進めるというものでした。
詳細はまだ分かりませんが、今回の報道によると、政府の新しい方針は、地方自治体が代理で受給・支払いをするのではなく、各健康保険組合などが、出産費用を直接、医療機関に支払うことになります。
この制度がスタートすれば、出産をする家庭の経済的な不安が取り除かれるだけでなく、手続き等も軽減されると思われます。
結果的に、私が提案した「貸付の上限を10割へ」という案は必要なくなってしまいますが、より便利で、手厚いサービスになることは予想され、いい意味で政策が実現しなかった例と言えると思います。
欲を言えば、足立区でも、国の新制度をさらに上回るような独自の政策を実行し、「子育て環境 日本一の街」を目指して欲しいところです。
国の新しい制度について、今後も注目し、勉強しながら、子どもを望むご夫婦をより応援できるような積極的な政策を、私もさらに提案していきたいと思います。
***** 以下、11月3日配信 読売新聞 (抜粋) *****
出産費の一時金、支払い不要に…政府方針
政府・与党は2日、少子化対策の一環として、病院に分娩(ぶんべん)費用を直接支払わずに、公的負担で出産できる制度を来年度から導入する方針を固めた。
若い夫婦などが費用を心配せず、出産しやすい環境を整えるのが目的だ。
また、出産費用を病院に支払わない親が増えていることから、医療機関の未収金対策としての狙いもある。政府は来年の通常国会に関連法案を提出する方針で、来年夏以降の実施を目指す。
出産に関する現行制度は、親がいったん医療機関に費用を支払い、出産後に健康保険組合など公的医療保険から出産育児一時金(現在は35万円)が親に支給される仕組みとなっている。
新制度では、健康保険組合などが出産育児一時金を直接、医療機関に支払うように改める。