今日は、世田谷区にある昭和女子大学で行われている、女性の再就職支援(文科省選定・世田谷区後援)「元気にママチャレ!」事業の視察に行ってきました。
現在、結婚や出産を機に仕事を中断する女性が多い一方、子育てと仕事を両立させたい、子育てが一段落をしたら再び働きたいと考える女性が増えています。
しかし、実際には子育てをしながら自分のスキルアップや再就職を行う場や、将来働くために何をするべきかを相談できる窓口が少ないのが現状です。
そのような中で、昭和女子大学では、再就職をしたいという女性を対象とて週2日、全11週で「学び直し講座」が開催されました。(年2回、4月と10月募集)
講座は、コミュニケーション力を鍛える日本語講座や英語講座、パソコンやメイクアップ講座、現代ビジネスで必要な専門知識を昭和女子大学の講座を直接受講ができるプログラムとなっています。
受講生の約6割が30歳代後半から40歳代前半で、仕事を辞めいったん家庭に入った女性が、この講座でブラッシュアップし、再就職をしたいとい高い意欲を持っている方が多く見受けられたそうです。
過去の卒業生では、25名の受講生のうち、平成21年3月の時点では、12名が就職、5名が就職活動を行っていた状況で、残り8名はNPO設立に向け準備している受講生や妊娠や再就職に向け資格取得を目指す受講生もいて、調査時点では、就職活動を休止中との報告結果だったそうです。
講座の内容としては、再就職活動からキャリアアップや起業の実現まで、様々なニーズに対応した「再就職支援講座」と「キャリアアップ講座」の2つのプログラムを展開していました。
中には具体的な技術の習得の講座だけでなく、「キャリアプランニングゼミナール」という講座があり、仕事に対するイメージを持たせることによる就労意欲を湧き起こさせる少人数ゼミが行われています。
就職をしても、仕事を通してのキャリアに対する思いや夢、自己の方向性が定まっていなければ、途中で挫折してしまうこともあります。
自分の将来を見据えて、何をしたいのか、抜本的なところを定めることが、就労意欲を高めることにつながります。
技術の習得と同時に、このような「働くことの意義」をみんなで改めて認識することも大切ですね。
今回視察させて頂いた事業のように、大学と自治体とが一体となることは、女性の子育てと社会活動、学習を両立させ、キャリア形成を目指す環境を地域の中に創出することになります。
足立区の中に、このような事業が展開をすることで、いったん家庭に入った女性でも、子育てをしながら、自分に自信を持ちながら、自分の能力を生かし、社会活動を行える学習システムと就労支援が連動する体制を作ることができればと思います。
また、女性だけでなく、会社や家庭、そして不景気などの社会的な状況のために退職をせざるを得なかった方々に対する就職支援にも、応用できると思います。
そのような考え方からも、今後も他の自治体、企業等で行われている様々な事業を視察・研究しながら、足立区の施策につなげていきたいと思います。
最後になりましたが、本日は、貴重なお時間を頂き、昭和女子大学の先生、職員の皆さまからお話しを伺うことができました。
本当にありがとうございました。