今日は第一生命保険会社の後に午後から株式会社資生堂が設置する事業所内保育施設「カンガルーム汐留」へ行きました。
この施設は、2003年9月同社汐留オフィスに隣接する同社汐留FSビル1階に開設されています。1990年より取り組んできた仕事と育児の両立支援策の一つとして、子育て社員のサポートを目的とし、男性社員の育児への積極的参加促進も意図したワーク・ライフ・バランスの支援を進めていくためのモデル的保育施設です。
就学前乳幼児(生後57日~小学校就学前)対象で、受入定員は34 名。ほとんどが乳幼児で、4歳以上は移動をされるそうです。8:00 ~19:00 (延長保育 20:00迄)までの預かりで、スタッフは7名(うち1名は看護師)とのことでした。地元の保育園に入れない場合に対する、緊急避難的な役割を担っていました。
事業所内保育施設「カンガルーム汐留」を後にして、資生堂でワークライフバランスの取り組みについてお話を伺ってきました。
資生堂と言えば、まさに昔からワークライフバランスを実行されており、女性の離職率が極めて低い企業の一つです。
資生堂では、女性も男性もみながともに自分らしさを発揮できる企業・職場にするための施策として、推進事務局を設置し具体的な取組として、5つのポジティブアクションを推進しているそうです。
第1の目標は、資生堂グループ全体が、男性も女性も、ともに‘自分らしさ’を発揮できる職場になるよう、早期社内定着を図ること。
第2の目標は、組織マネジメントのキーパーソンである男性管理職の意識と行動の改革。
頭でわかっていても、具体的なアクションがわからない男性管理職にも気づきを持たせることが重要。男性管理職にも粘り強い働きかけが重要。
第3の目標は女性社員自身の意識改革。
女性の活躍支援を経営戦略として捉える。トップからのメッセージ。
ロールモデルによる実体験を通じた講演。
併せてトップとのラウンドテーブルを実施。
第4の目標は人事制度の改革。
第5の目標は、これらの目標達成のプロセスを大事にしながら、女性社員の管理職への公正で積極的な登用を行うこと。
現状、総合職に占める女性比率は約15%。2010年代に半数近くまで増加をさせ、自然増に任せずに意識的に女性管理職を早期育成し、急務な労務厚生の変化に備えるそうです。
今迄は、仕事と育児の両立というと、とかく仕事を免除する内容が主に女性だったようです。しかし、そのままでは支援策と利用者の構造を変えないと男女間の働き方が乖離し、業務経験に差を生む結果となります。そこで、仕事と育児の両立支援を行う体制を整えたそうです。
仕事が続けられる働きやすい会社と女性も活躍できキャリアアップし続けられる働きがいのある会社として、育児中の女性が普通に仕事ができるよう、働き方を見直す改革を進めています。
今後も資生堂の更なる制度改革に注目をしていきたいと思います。
ここ2日間、ワークライフバランスについて視察をしてきましたが、どこの企業も内容が濃く、充実したものでした。早速、民主党都連男女共同参画委員会の中でも報告をし、都議選の政策、東京政策、足立区においても自分の政策等に落としこんで行きたいと思います。
お忙しい中、今回、企業視察を調整して下さいました、資生堂 河上さんには大変感謝いたします。また、本日はお時間を頂き、ご丁寧にご説明くださいました資生堂の皆様、本当にありがとうございました。