先週、中野サンプラザで行われた「社会保障制度改革と自立支援」についての勉強会に参加をしてきました。講師は早稲田大学法学部教授の菊池馨実氏です。
厚生労働省は28日、生活保護の見直し案をまとめました。今年度の生活保護費は、戦後最多の3兆7千億円、人数も207万人に達しています。
私は以前から生活保護を受給している稼働年齢層に対する就労・自立支援の強化を議会で主張してきました。生活保護受給者の生活再建と就労に向けた自立支援プログラムを各自治体間で策定し、援助・支援を行っていかねばならないと考えています。
稼働年齢層の実態把握はとても重要で、中でも精神疾患が原因で就労に繋がらない人たちが多くいる現状を踏まえなければなりません。
今回の生活保護の適正化案では、福祉事務所が受給者の健診結果を入手し、健康状態を把握できる仕組みが盛り込まれています。長期間、医療扶助を受けている場合にはほかの医療機関で受診をしてもらい、病状や働く能力などを確認するそうです。また、自治体の福祉事務所で調査権限を強化し、資産・収入の状況に加えて、就労や保護費の支出状況まで調査できる権限を与え、受給者の生活実態を把握しやすくする案が盛り込まれています。
稼働年齢層に対する医療と就労の連携を強化し、日常生活の自立支援、社会生活の自立支援を多角的に進め、個々に応じた支援プログラムを早急に構築することが重要だと感じています。
厚生労働省は今回の生活支援戦略の中では、生活保護を利用する手前の生活困窮者を支援する仕組みについても検討するそうです。
生活保護を利用しなくても生活が再生できるシステムの構築について、どのような案が出てくるのか動向を注視したいと思います。