今日は午前に京都府庁で発達障害者支援についてお話を伺い、午後からは、一人で京都大学の学生に対する発達障害者支援についてお話を伺ってきました。
現在、発達障害傾向にある大学生に対する支援を行う大学が徐々に出始めています。
その取り組みを具体的に始めたのが明星大学です。
そして、マスコミでも成人期の発達障害が取り上げられ、我々の目にもとまるようになりました。発達障害は幼少期の頃に出ていても、成人になればその傾向が薄れると思われてきました。しかし、現実は逆で、2次障害まで併発し、学校や職場に適応できず、家庭生活までも送れないといった状態になっている重い人たちがいるという状況が明らかになってきました。
そのような中で、明星大学を筆頭に東京大学や明治大学、京都大学へとその取り組みの支援の輪が少しずつではありますが始まっています。
こんな有名な大学にいるの?
発達障害って何?
と思われる方々が多いと思います。
今迄は、受験勉強を勝ち抜いてきた人たちのように学歴が高かったりすると、一般的にそのような問題行動が本人にあったとしても、「ちょっと変わっている人」「個性的な人」で片づけられていました。
「障害」という言葉は、知能の発育のみに使われるものだと誤解されてしまいそうですが、知能の発育のみに関係するのではなく、発達障害は勉強が得意な人たちの中にもいます。
この発達障害は外見では、「気付かれにくく・わかりにくい・見えない障害」です。
発達障害はその特性は幼少期の頃から出ているそうです。
しかし、幼少期の頃に問題行動があったとしても、いわゆる勉強ができる集団の一人として学校生活を送っていたとしたならば、今のように発達障害という概念自体が知られていなかったがために、適切な指導がなされず、成人期に至り、2次障害として鬱や人格障害などを複合的に併発し、重い状態で社会生活や家庭生活を送っている現状があります。
京都大学では、現在、障害学生支援室があり、2008年から発達障害傾向にある学生に対する支援の取り組みを始めました。
また、精神科医やカウンセラーを配置している窓口もあるそうです。
もともとこの支援を行うようになったきっかけは、診断名をもった学生からの相談からだったそうです。発達障害傾向の方々の診断は、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、高機能広汎性発達障害が見受けられるそうです。
偏差値が上位の大学に合格するだけの知的能力がある学生の場合には、勉強はできるけれどもそのほかの部分で問題が生じているそうです。
対人関係能力やコミュニケーションスキルに何らかの問題を抱えている学生がおり、そのような学生に対して大学としてどのような環境を作っていくことができるのかが検討課題とのお話でした。
京都大学では、このような学生に対して、月に1回、ファシリテータ―※が同席する当事者懇談会「自助会」や、毎週90分×2コマの自習会(Co-Working)を設けているそうです。
※ファシリテータ―…議論に対して中立な立場を保ちながら話し合いに介入し、議論をスムーズに調整しながら合意形成や相互理解に向けて深い議論がなされるよう調整する役割を負った人をいいます。発達障害当事者会の「イイトコサガシ」でも、この手法を使っています。イイトコサガシでは意見交換だけでなく、視覚に訴える手法や身体の動きを使った手法、演劇、絵など様々なコンセプトで行っています。ファシリテーターが参加者の立場も兼ねる場合もあります。
大学の学内での合意形成を構築することが今後の課題の一つでもあるそうです。
大学全体で教職員や関係者が発達障害を理解し、どのように対応をしていくのか。
各大学で取り組みが少しずつではありますが、効果的な教育支援が始まっています。
今後、本人の自尊心が守られた適切な指導に繋がる発達障害支援の強力な構築を、この京都大学から発信してもらいたいと期待をしています!
本日は、京都大学の取り組みをお聞きすることができ大変勉強になりました。
お忙しい中、貴重なお時間を頂き対応して下さいまして、本当にありがとうございました。
現在、発達障害傾向にある大学生に対する支援を行う大学が徐々に出始めています。
その取り組みを具体的に始めたのが明星大学です。
そして、マスコミでも成人期の発達障害が取り上げられ、我々の目にもとまるようになりました。発達障害は幼少期の頃に出ていても、成人になればその傾向が薄れると思われてきました。しかし、現実は逆で、2次障害まで併発し、学校や職場に適応できず、家庭生活までも送れないといった状態になっている重い人たちがいるという状況が明らかになってきました。
そのような中で、明星大学を筆頭に東京大学や明治大学、京都大学へとその取り組みの支援の輪が少しずつではありますが始まっています。
こんな有名な大学にいるの?
発達障害って何?
と思われる方々が多いと思います。
今迄は、受験勉強を勝ち抜いてきた人たちのように学歴が高かったりすると、一般的にそのような問題行動が本人にあったとしても、「ちょっと変わっている人」「個性的な人」で片づけられていました。
「障害」という言葉は、知能の発育のみに使われるものだと誤解されてしまいそうですが、知能の発育のみに関係するのではなく、発達障害は勉強が得意な人たちの中にもいます。
この発達障害は外見では、「気付かれにくく・わかりにくい・見えない障害」です。
発達障害はその特性は幼少期の頃から出ているそうです。
しかし、幼少期の頃に問題行動があったとしても、いわゆる勉強ができる集団の一人として学校生活を送っていたとしたならば、今のように発達障害という概念自体が知られていなかったがために、適切な指導がなされず、成人期に至り、2次障害として鬱や人格障害などを複合的に併発し、重い状態で社会生活や家庭生活を送っている現状があります。
京都大学では、現在、障害学生支援室があり、2008年から発達障害傾向にある学生に対する支援の取り組みを始めました。
また、精神科医やカウンセラーを配置している窓口もあるそうです。
もともとこの支援を行うようになったきっかけは、診断名をもった学生からの相談からだったそうです。発達障害傾向の方々の診断は、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、高機能広汎性発達障害が見受けられるそうです。
偏差値が上位の大学に合格するだけの知的能力がある学生の場合には、勉強はできるけれどもそのほかの部分で問題が生じているそうです。
対人関係能力やコミュニケーションスキルに何らかの問題を抱えている学生がおり、そのような学生に対して大学としてどのような環境を作っていくことができるのかが検討課題とのお話でした。
京都大学では、このような学生に対して、月に1回、ファシリテータ―※が同席する当事者懇談会「自助会」や、毎週90分×2コマの自習会(Co-Working)を設けているそうです。
※ファシリテータ―…議論に対して中立な立場を保ちながら話し合いに介入し、議論をスムーズに調整しながら合意形成や相互理解に向けて深い議論がなされるよう調整する役割を負った人をいいます。発達障害当事者会の「イイトコサガシ」でも、この手法を使っています。イイトコサガシでは意見交換だけでなく、視覚に訴える手法や身体の動きを使った手法、演劇、絵など様々なコンセプトで行っています。ファシリテーターが参加者の立場も兼ねる場合もあります。
大学の学内での合意形成を構築することが今後の課題の一つでもあるそうです。
大学全体で教職員や関係者が発達障害を理解し、どのように対応をしていくのか。
各大学で取り組みが少しずつではありますが、効果的な教育支援が始まっています。
今後、本人の自尊心が守られた適切な指導に繋がる発達障害支援の強力な構築を、この京都大学から発信してもらいたいと期待をしています!
本日は、京都大学の取り組みをお聞きすることができ大変勉強になりました。
お忙しい中、貴重なお時間を頂き対応して下さいまして、本当にありがとうございました。