今日は、先日、行われました民主党区議団の視察の2日目、広島市の視察の様子をご報告します。
広島市は、今年の2月に、市内の大規模事業者に二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス排出量の削減目標を課すとともに、市内で排出権が取引できるように
する独自の新制度を2009年度に導入する方針を明らかにしました。
今回の視察の大きな目的が、この排出権取引などの温暖化対策についてです。
ヨーロッパの一部の国などでは、排出権取引の市場がすでに運用されていますが、地方自治体がこのような取り組みを行うのは、大変珍しいことです。
広島市の取り組みは、実際の内容については、まだまだ検討段階であり、市民や市内の事業者の理解や協力を得るための話し合いの最中とのとこでしたが、そ
の計画などについて、ご説明をしていただきました。
東京都では6月に都議会で、東京都環境条例が可決されています。
これは、平成22年4月1日から温室効果ガス排出総量を抑制することにより、総量削減を確実に実現できる仕組みを作るというものです。そのための手段と
して、排出量取引も導入するとのことです。
温室効果ガスの問題は、1個人、1事業者だけの問題でなく、その地域に住む(広くは、日本、地球に住む)全ての人にとって大きな問題です。
その削減に向けた実効性のある手段として、この排出権取引には大変、興味があります。
今後の、広島市、東京都の経過をしっかりと見ていきたいと思います。
また、広島市は、平成20年度(2008年度)を「温暖化対策行動元年」と位置付け、長期目標として「市内温室効果ガス排出量の2050年までの70%
削減(カーボンマイナス70)」を掲げています。
また地球温暖化防止等に関する条例を策定し、温暖化問題に真剣に取り組んでいます。
広島市の2050年までの温室効果ガスの削減目標は以下のようになっています。
2010年度 マイナス10%
2030年度 マイナス40%
2040年度 マイナス50%
2050年度 マイナス70%
ちなみに足立区は2012年までに、マイナス10%という目標です。(いずれの数値も1990年比)
これを見ても分かるように、広島市では足立区よりも高い目標を立て、取り組みを進めています。
足立区は、先日行われました「環境サミット in 足立」で、「日本一の環境先進区を目指す」と宣言しました。
私が何度も取り上げているプラスチックゴミの分別・リサイクルの問題もそうですが、足立区よりも先進的な取り組みをしている自治体、高い目標を設定して
いる自治体はたくさんあります。
つまり、いまのままでは、足立区が「日本一」になることは無理だと言えます。
温暖化対策・環境問題については、すでに、多くの自治体でさまざまな取り組みが進んでいます。
足立区が宣言だけではなく、真に環境対策で「日本一」を目指すのであれば、すぐにでも、より積極的な取り組みを行わなければなりません。
今後も、足立区の未来の子どもたちに、豊かな自然環境を残すための積極的な取り組みが進められるよう、私もさらに勉強して、実効性のある政策を提案して
いきたいと思います。
広島市の担当者の方から、丁寧なご説明をいただきました。
水素自動車を市で購入。二酸化炭素を排出しない、水素エネルギー利用の普及啓発活動を行っています。