北海道旭川市の視察を終えた後、その日のうちに札幌市に移動をしました。
札幌のさわやかな風を受けると、昔の思い出がよみがえってくるようでした。
北海道札幌市は私が昔住んでいた所です。
父の仕事の転勤で4歳から6歳までの3年間、家族で住んでいました。
幼稚園時代を北海道で過ごしたので、正直、とても懐かしかったです(笑)。
北海道の思い出と言えば、幼稚園の思い出や冬の自宅の雪かきを下着姿でしていたとか、よくそりに乗って親と一緒にお買い物に行ったことや、当時、本屋さんで私が大好きなシリーズの絵本を母が買ってくれたことなど、たくさんの楽しかった思い出があります(今でも大事にとってあります)。幼い頃のことでも、父の仕事の関係(金融機関に勤めてました)で様々な地域に行っていろいろな経験をしたので、その場所に行くとやはり懐かしく感じるものなのですね(笑)。
さて、今回の札幌市では、取り組みが進んでいる「知的障がい者の家庭調査」についてと「生活保護世帯を対象とした就業体験」について視察を行いました。
今日は、「知的障がい者の家庭調査」についての部分をご紹介いたします。
ニュースで報道されたように、マンションの一室で40代の姉と知的障がい者の妹の2人が遺体で見つかったことは皆さんのご記憶に新しいものだと思います。
これを受けて、再発防止のためにも、福祉サービスを利用していないために生活実態が把握できていない知的障がい者が地域から孤立している危険性がないかを把握するため、家庭調査を行うこととなったそうです。
札幌市では、療育手帳(知的障がい)の交付を受けている人のうち、公的な障がい福祉サービスの支給決定を受けていない18歳以上の在宅生活者は約1200人いるそうです。その方々に対して、郵送法による生活状況などの調査を実施し、この調査結果から、地域などから孤立する危険性の高い方を把握し、民生委員による見守り活動の利用について同意確認を行い、見守り活動につなげているそうです。
現在の状況では、未回収者が98名で、この対象者の安否確認や、現況把握に努めるためにも戸籍謄本などによる追跡調査を行い、調査拒否のうち家族が拒否しているケースでは、虐待の可能性もあるとの判断から、本人への接触ができるよう、行政として対応を今後も進めていくとのことでした。
調査対象者1200人中、地域から孤立している危険性のある方は101名だったそうですが、8割程度の世帯では、本人が身の回りのことで自立しているなど特に困っていなかったり、親や親せきが近くに住んでいて、頻繁に訪問しているなどの見守り体制があったそうです。
一方、現状に困っていなくても家族がさらに高齢化したときなど、将来に不安を感じている方が約4割いるとの結果も出たそうです。
従来から、電気、ガス事業者には、料金滞納に伴うサービス停止を検討する際に、滞納の原因が生活困窮と思われる方に対して、区役所への相談を促していたそうです。
今回、もう一歩踏み込んだ連携としては、生活に困窮している場合の相談窓口を案内するチラシの配布など、個人情報保護法に抵触することがないような形でできないか検討をされているそうです。
また、民生委員による見守り実施にあたっては、見守り対象者本人の同意を得たうえで、民生委員へ個人情報を提供し、「知的障がい者見守り事業 情報提供カード」により情報提供を行っているとの話でした。しかし実際には、本人の同意がない場合には、要援護者の情報を町内会などに提供することが困難で、個人情報や法的な問題が介在しています。
今後、効果的な事業を行うためには関係団体との連携や市民理解の促進や継続的に事業を実施するための予算配分や人工を確保していかなくてはならない課題が多くあるとのお話でした。
この札幌市の取り組みは、市民の安全を守るためにも行政と地域の協働体制の向上が必要となってきます。
足立区でも、個々の障がいの状況に応じた行政による適切な支援体制の充実化やライフライン事業者への協力依頼、行政内部や行政と福祉サービス事業者との情報共有などを行うことで地域全体の福祉を向上することができるのではと思いました。
今回、札幌市のこの取り組みを、足立区の取り組みに生かしていけるよう、あらゆる角度から検討をして、区の担当者と協議をしていきたいと思います。
最後になりましたが、お忙しい中、札幌市の福祉局障がい保健福祉部の皆様から貴重なお話をお聞きすることができました。
本日は、本当にありがとうございました。
札幌のさわやかな風を受けると、昔の思い出がよみがえってくるようでした。
北海道札幌市は私が昔住んでいた所です。
父の仕事の転勤で4歳から6歳までの3年間、家族で住んでいました。
幼稚園時代を北海道で過ごしたので、正直、とても懐かしかったです(笑)。
北海道の思い出と言えば、幼稚園の思い出や冬の自宅の雪かきを下着姿でしていたとか、よくそりに乗って親と一緒にお買い物に行ったことや、当時、本屋さんで私が大好きなシリーズの絵本を母が買ってくれたことなど、たくさんの楽しかった思い出があります(今でも大事にとってあります)。幼い頃のことでも、父の仕事の関係(金融機関に勤めてました)で様々な地域に行っていろいろな経験をしたので、その場所に行くとやはり懐かしく感じるものなのですね(笑)。
さて、今回の札幌市では、取り組みが進んでいる「知的障がい者の家庭調査」についてと「生活保護世帯を対象とした就業体験」について視察を行いました。
今日は、「知的障がい者の家庭調査」についての部分をご紹介いたします。
ニュースで報道されたように、マンションの一室で40代の姉と知的障がい者の妹の2人が遺体で見つかったことは皆さんのご記憶に新しいものだと思います。
これを受けて、再発防止のためにも、福祉サービスを利用していないために生活実態が把握できていない知的障がい者が地域から孤立している危険性がないかを把握するため、家庭調査を行うこととなったそうです。
札幌市では、療育手帳(知的障がい)の交付を受けている人のうち、公的な障がい福祉サービスの支給決定を受けていない18歳以上の在宅生活者は約1200人いるそうです。その方々に対して、郵送法による生活状況などの調査を実施し、この調査結果から、地域などから孤立する危険性の高い方を把握し、民生委員による見守り活動の利用について同意確認を行い、見守り活動につなげているそうです。
現在の状況では、未回収者が98名で、この対象者の安否確認や、現況把握に努めるためにも戸籍謄本などによる追跡調査を行い、調査拒否のうち家族が拒否しているケースでは、虐待の可能性もあるとの判断から、本人への接触ができるよう、行政として対応を今後も進めていくとのことでした。
調査対象者1200人中、地域から孤立している危険性のある方は101名だったそうですが、8割程度の世帯では、本人が身の回りのことで自立しているなど特に困っていなかったり、親や親せきが近くに住んでいて、頻繁に訪問しているなどの見守り体制があったそうです。
一方、現状に困っていなくても家族がさらに高齢化したときなど、将来に不安を感じている方が約4割いるとの結果も出たそうです。
従来から、電気、ガス事業者には、料金滞納に伴うサービス停止を検討する際に、滞納の原因が生活困窮と思われる方に対して、区役所への相談を促していたそうです。
今回、もう一歩踏み込んだ連携としては、生活に困窮している場合の相談窓口を案内するチラシの配布など、個人情報保護法に抵触することがないような形でできないか検討をされているそうです。
また、民生委員による見守り実施にあたっては、見守り対象者本人の同意を得たうえで、民生委員へ個人情報を提供し、「知的障がい者見守り事業 情報提供カード」により情報提供を行っているとの話でした。しかし実際には、本人の同意がない場合には、要援護者の情報を町内会などに提供することが困難で、個人情報や法的な問題が介在しています。
今後、効果的な事業を行うためには関係団体との連携や市民理解の促進や継続的に事業を実施するための予算配分や人工を確保していかなくてはならない課題が多くあるとのお話でした。
この札幌市の取り組みは、市民の安全を守るためにも行政と地域の協働体制の向上が必要となってきます。
足立区でも、個々の障がいの状況に応じた行政による適切な支援体制の充実化やライフライン事業者への協力依頼、行政内部や行政と福祉サービス事業者との情報共有などを行うことで地域全体の福祉を向上することができるのではと思いました。
今回、札幌市のこの取り組みを、足立区の取り組みに生かしていけるよう、あらゆる角度から検討をして、区の担当者と協議をしていきたいと思います。
最後になりましたが、お忙しい中、札幌市の福祉局障がい保健福祉部の皆様から貴重なお話をお聞きすることができました。
本日は、本当にありがとうございました。
札幌市役所前です。
おまけ:市役所に行く道中、時計台前で写真を撮りました(笑)。