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2016年第1回足立区議会定例会 一般質問の内容④【「個別支援計画シート、ペアレント・トレーニング、ペアレント・メンター事業」について】

引き続き、一般質問の内容をご紹介します。
今日のテーマは「個別支援計画シート、ペアレント・トレーニング、ペアレント・メンター事業」についてです。

発達障がい児・者はコミュニケーションや注意・集中の困難さ、感覚の問題など、特有の困難を抱えています。乳幼児期から成人期にかけての全ライフステージを通して、個々の発達障がい特性に配慮した支援が行われることが必要です。そこで、個別支援計画シート(一般質問では、学校生活支援シート)を足立区の全小中学校で徹底させ、途切れない支援を継続させることを提案しました。

もともと国では、0歳から18歳まで一貫した切れ目のない支援を行うために、個別支援計画シートを示していましたが、各自治体によってばらつきがあり、東京都はこの事業を積極的に進めていませんでした。従来では、小学校から中学や高校に引き継ぐかどうかは各校が独自に判断していたため、新しい学校に進学をしても障がいに応じた最適な指導方針が把握しきれておらず、一からその指導を模索することが試みられています。進学し年齢が上がれば上がるほど、特に高校では適切な進路指導がしにくい状況になり、2次障害も併発し、より深刻な状況に陥っていたことも否めません。

ペアレント・メンター事業に関しては、以前から政策提案を議会をしており、その後、鳥取大学医学系研究科教授の井上雅彦先生のご指導のもと、足立区でも親の会によるペアレント・メンター事業が立ちあがりました(東京23区で初の事業です!)。先進自治体である鳥取県では、すでに平成22年度から県の施策の中で発達障がい者支援体制整備事業として家族支援体制の整備を図るためにペアレント・メンターに取り組んでいます。

< 参考>鳥取県のペアレント・メンター事業より

☆ペアレント・メンターとは:「よき相談相手、先輩保護者」
同じ発達障がいのある子どもを育てる保護者が相談相手となって、悩みを共感し、実際の子育ての経験を通して子どもへの関わり方などを助言する支援者。

☆ペアレントメンターの活動内容

・電話相談等の個別相談
・保護者勉強会への参加
・理解啓発活動
・ペアレント・トレーニングへの協力
・サポートブックの作成協力
・研修会などでの情報提供

☆ペアレント・メンターの心構え

・同じ親としての視点を大切に相談活動を行う。
・ペアレント・メンターは、専門家ではありませんが、同じ悩みを抱えてきた先輩保護者として、気持ちに共感しながら、ともに歩んでいきます。

足立区での今後の事業の展開に期待をし、鳥取県と同じレベルに達するよう、私もさらに区の執行機関の皆様やペアレント・メンターの皆様と情報を共有しながら協力をしていきたいと思います。

※ペアレント・トレーニングについては、私の質問に対し、区の答弁が質問に即した内容ではなかったため、再質問をしています。

以下、代表質問の内容と、その答弁です。

 *****以下、議事録の抜粋(要旨)*****

<長谷川たかこ>

次に、足立区では平成28年度より各小学校に特別支援教室を設置し、教員による巡回指導を開始します。今まで区内3校ある通級に通えなかった子どもや親にとっては大変期待される事業でもあります。

学校現場では、今後、さらに教員による個別対応が必要な障がいのある子どもに対する手厚いケアが望まれます。

【問】

現在、区として一律に行われていない学校生活支援シートを作成し、小学校から中学、高校へとつながるアセスメントシートが各学校で必ず導入されるよう、教育委員会として研修会を行い、学校生活支援シートの作成を徹底して頂きたいと思いますが、区の見解を求めます。

【教育指導室長】

学校生活支援シートの作成についてお答えします。

学校生活支援シートの作成につきましては、区内小・中学校に対し、区が様式を提示しておりますが、教員及び保護者の理解が不十分な所もあり、効果的に活用されていないのが現状でございます。

今後、教員には、本人や保護者の希望を踏まえ、教育、保健、医療、福祉等が連携して児童・生徒を支援する長期計画としての「学校生活支援シート」と、それに基づき小・中学校での支援を具体化した「個別指導計画」の作成や活用についての研修会を行って参ります。

また、保護者には、この「個別生活支援シート」や「個別指導計画」など1つのファイルにまとめた「学校支援ファイル」についても、保護者が高校等の進学・就労先へ示すことにより、支援のつながりができることを福祉部と連携を図り、周知して参ります。

【問】

発達支援が必要な家庭に対し、親子に対する専門家のアウトリーチ型支援も行って頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

【福祉部長】

発達支援が必要な家庭へのアウトリーチについてお答えします。

アウトリーチで親を支援する場合、対象となる親を見極めることは困難であり、安易に実施すれば多くのトラブルが発生すると予想されますので、実施は考えておりません。

また、小学生に就きましても、特別支援教室の導入など支援を強化しているところですので、アウトリーチを実施することは考えておりません。

<長谷川たかこ>

発達障がい児を持つ親のための子どもの育て方のトレーニングとして、ペアレントトレーニングがあります。親の適切な接し方は、障害による症状の改善や、子供が感じている困難の軽減につながります。

子供の成長のためにも、そして親が子育てを辛いと感じなくなるなどの悩みや不安の解消につながると言った、親にとってのメリットが大きいこのペアレントトレーニングを広く悩みを抱えている親に周知・啓発してもらい、実際に多くの方々に学んでもらいたいと思います。

足立区では、ペアレントトレーニングが平成24年度から実施していますが、受講者数が昨年度は19名、今年度は14名ととても少ないのが現状です。
【問】

現在、ペアレントトレーニングは障がい福祉センター「あしすと」で行われていますが、発達支援を必要とする保護者が気軽に受講できるよう、地域の保健総合センターでペアレントトレーニングが行えるようにして頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

【衛生部長】

ペアレントトレーニングについてのご提案にお答えします。

保健総合センターで実施している母子保健としての取組みの中には、子どもへの接し方のコツなど、すでに実質的なペアレントトレーニングの主旨を加味した事業も実施しております。

【問】

中には、子育てに追われてペアレントトレーニングになかなか参加できない人も多くいます。本を使用すれば、自分の空いている時間を利用して学ぶことができます。そこで、区としてペアレントトレーニングの専門書を区民に積極的に紹介して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

【福祉部長】

ペアレントトレーニングの専門書の区民への紹介についてお答えします。ペアレントトレーニングは、子どもの特性を知り、その子供に合った対応方法を講義やディスカッションを通して習得して行くものでございます。子どもの対応は個々に違うため、参加型のペアレントトレーニングが最も有効であると考えていますが、中々参加できない方には、ご相談の際にペアレントトレーニングの専門書を積極的に紹介して参ります。

<長谷川たかこ>

さらに足立区では、障がいのある子どもの親が同じ立場の親に対して、相談や地域情報の提供や専門機関への紹介などを通して行う当事者支援活動「ペアレント・メンター事業」が行われます。今後、「ペアレント・メンター事業」を推進して行く為の有志による一般社団法人が設立されると聞いています。

【問】

乳幼児期から青年期にかけた発達支援を必要とする「ペアレント・メンター事業」も含めた親支援に対し、具体的な年次計画を立てていくべきと考えますが、区の見解を伺います。

【福祉部長】

ペアレント・メンター事業を含めた親支援の年次計画についてお答えします。

ペアレント・メンター事業は、平成28年度に親の会の方々で立ち上げた法人に委託し、メンターによる相談を開始する予定でございます。法人も立ちあがったばかりであり、当面は相談支援に力を注いで頂き、今後、法人と相談しながら事業の拡大を図っていきたいと考えております。また、親の支援はあしすとの本来機能であり、これまでも拡充して参りました。年次計画を明示することは出来ませんが、専門家による個別相談や学習会を今後とも充実させて参ります。

【問】

さらに、効果を上げる支援の一つとして、関係する専門職員とペアレント・メンターとの連携も重要となってきます。区内の保育士・幼稚園教諭・学童指導員等、就学前、就学後の子ども達に接する専門職員とペアレント・メンターとの今後の連携を区としてどのように考え、整備をしていくのか伺います。

【福祉部長】

子育て支援機関の職員とペアレント・メンターとの連携についてお答えします。

ペアレント・メンター事業は23区で初めて実施される事業であり、事業内容の認知度が低いため、発達支援を必要とする保護者にどのようにつなげるかが重要であると考えております。

先ずは、認知度を上げるために、学校や保育園での情報提供を進め、事業内容の効果的な周知に努めて参ります。

※再質問<長谷川たかこ>

現在、障がい福祉センターあしすとではペアレント・トレーニング事業が行われていますが、保健総合センターでは、発達障がい児に特化した形でのペアレント・トレーニングは全く行われていません。その意味で、親に対して受講できる場をもっと拡充して頂きたいという意味で保健総合センター内でのペアレント・トレーニングを行えるようにしてもらいたいという趣旨で提案をさせて頂いております。それに対するご回答をお願いいたします。

【衛生部長】

現在の人的、施設規模から申し上げて、現状でやっている事業では、これ以上の役目を与えるのは極めて困難でございます。


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