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代表質問の内容⑨【「MRワクチン未接種児への助成制度拡充」について】

前回に引き続き、今回は「MRワクチン未接種児への助成制度拡充」について行った代表質問をご紹介します。

昨年8月からの全国的な麻しん流行と一部の業者(北里第一三共社製品)が昨年10月力価不足問題で自主回収となり、供給が再開されていない中、麻しん・風疹混合ワクチン(以下、MRワクチン)が全国的にも流通不足となった為、一部の地域や医療機関で、MRワクチンが入手困難であるとの声があがっています。政府はこのような状況にも関わらず、MRワクチンに不足が生じない見込みであると示しました。しかし、東京保険医協会が昨年11月に実施したアンケートでは、都内7割の小児科・内科の医療機関でMRワクチンが不足し、定期接種を打ち終えない可能性が5割に上る事態となっています。

国に定期接種の延長措置や流通体制の確保を求める一方、自治体においては未接種児へのフォローアップ制度の拡充が求められます。

現在、東京都の予防接種促進事業(区市町村包括補助事業)による財政支援を足立区は活用しており、「やむを得ない事情等により、定期接種を受けることが出来なかった2歳以上18歳以下の者に対する麻しん・風しんの予防接種の実施にかかる経費を1期2期共に半額補助」となっています。

現在23区中21区がこの制度を開始しており、板橋区がようやく今年の4月に第1期及び第2期共に2歳から19歳未満の子どもを対象としてMRワクチンの助成事業を開始することとなりました。よって23区中22区が、この制度を活用する事となります。板橋区は4月から行う補助事業として23区で唯一、自己負担1,000円かかるそうです。2月末には、医療機関宛てに4月からの任意接種制度開始の案内が配布され、3月24日から順次区民広報が始まる予定です。

MRワクチン未接種者に対する助成制度について、東京23区調査をしたところ、足立区以外での21区では、2回の接種機会を確保することを目標として制度が作られています。しかし、足立区では、一度も打ったことがない人への補助のみで、1期は打ったが2期を打ち漏らした人や2期は打ったが1期を打ち漏らした人は対象となりません。つまりこの補助事業を活用している中で、足立区はなんと、21区中、ワースト1の制度でした。

そこで、足立区がMRワクチン1期2期漏れ何れにも対応した場合、どれくらいの財政措置が必要となるのか担当部署にお聞きしたところ、500万円の予算措置でその対応が可能となるそうです(それほど高くない金額です)。

今回の議会質問に際し、衛生部長から「MRワクチン接種は、予防接種法に定められた定期接種であり、本来は国が全国均一の費用負担制度を創設すべきものと考えておりますので、区として独自の補助制度を創設する考えはございません」との発言がありました。東京都が麻疹や風疹に罹患しない環境を構築するための東京都の予防接種促進事業(区市町村包括補助事業)に足立区は手を挙げて活用しているにもかかわらず、自治体が果たすべき役割を放棄し、国に委ねますという部長の見解に大変驚きました。

予算特別委員会で引き続き議論していきたいと思います。

以下、代表質問の内容と、その答弁です。

*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****

 

10.MRワクチン未接種児への助成制度拡充について

<長谷川たかこ>

昨年8月、全国的にはしかが流行しました。そして一部の業者(北里第一三共社製品)が昨年10月力価不足問題で自主回収となり、供給が再開されていない中、麻しん・風疹混合ワクチン(以下、MRワクチン)が全国的にも流通不足となった為、一部の地域や医療機関で、MRワクチンが入手困難であるとの声が寄せられています。

MRワクチンは1歳代(1期)と小学校入学の前年(2期)が定期接種と定められており、1期2期共に接種期限が定められています。MRワクチンの確保が難しい状況が続くと期限内に接種が完了しない子どもが出てくることが懸念されます。

【問】

このような状況を踏まえ、MRワクチンの流通偏在・不足状況の実態把握のために区として早急に調査し、その公表と状況の改善を行い、東京都やメーカー、卸業者と連携した情報共有、対応にあたるべきと考えますが、区の見解を伺います。

<衛生部長>

MRワクチンの流通状況の調査等についてのご提案にお答え致します。

MRワクチンの流通不足に関しましては、既に足立区医師会のご協力を頂きながら区内医療機関における在庫状況の把握に着手しており、本年2月末頃を目途に結果が判明する予定となっております。

流通の偏在状況が確認でき次第、東京都と連携しながら、MRワクチンの卸売販売業者に対し、その解消を求めて参ります。なお、現時点で区内医療機関においてMRワクチンの不足により、接種に支障が生じていると言った事実は確認されておりません。

<長谷川たかこ>

MRワクチン未接種者に対する助成制度について、東京23区調査をしたところ、1期2期の何れに対しても期間内であればすべて補助する区が19区、1期2期漏れ、何れにも対応し通算1回分のみの補助が1区となっています。助成制度を設けていない区が2区あり、足立区では、一度も打ったことがない人への補助のみで、1期は打ったが2期を打ち漏らした人や2期は打ったが1期を打ち漏らした人は対象となりません。

このように、足立区以外での20区では、2回の接種機会を確保することを目標として制度が作られています。

また、東京オリンピック・パラリンピックに向けても国内の感染症対策の充実は急務です。足立区の2015年度MRワクチン接種率は1期94.3%(東京都平均97.3%全国平均96.2%)2期88.2%(東京都平均89.8%全国平均92.9%)で、何れも東京都や全国平均を下回っています。

以上の事からも、ワクチン不足のために定期接種が期間内に打ち終わらなければ、足立区では更なる接種率の低下が心配されます。

【問】

3月には2期(小学校入学前の1年間)の接種期間が完了しますが、ワクチン不足の影響で予約がとりづらい状況の上、インフルエンザの流行も重なり、期間内に接種を受けられない子どもが出てくる可能性が懸念されます。当然、無料での延長措置が必要です。

この状況に鑑み、他区においては既存の制度で即時対応できますが、足立区ではそれが出来ません。早急に区として、MRワクチン未接種に対する子ども達に対し、1期2期の何れに対しても全て補助し、ワクチン接種率の向上に努めるべきと強く要望しますが如何でしょうか。

<衛生部長>

MRワクチンの不足状況を踏まえた接種に対する補助と接種率の向上に関するお尋ねについてお答え致します。

厚生労働省は、「平成28年12月現在、MRワクチンは継続的に出荷されており、定期接種に使用するMRワクチンについては、全国的な不足は生じない見込み」としています。

また、平成29年2月9日に開催された全国関係主管課長会議において、「定期の予防接種率の動向が例年と大きく変化はないが、実情を速やかに把握するとともに仮に予防接種率が著しく低いなどの状況が判明した場合には、厚生労働省として必要な対策に取り組んでいく」との見解も示しておりますので、現時点では接種を受けられないといった事態に陥る危険性は極めて低いものと考えております。

なお、MRワクチン接種は、予防接種法に定められた定期接種であり、本来は国が全国均一の費用負担制度を創設すべきものと考えておりますので、区として独自の補助制度を創設する考えはございませんが、さらなる個別接種勧奨などを通じて接種率の向上に努めて参ります。

 


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