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予算特別委員会の内容③「中国残留帰国者支援」について

足立区は、全国でも外国人登録者数がトップレベルです。
そんな状況の中、足立区として、日本以外の文化圏で育った人たちをどのように受け入れ、どのように協力して生活していけるかを考えることが求められてます。

足立区は、全国的にみても、多くの中国残留帰国者の方が生活されています。
大変、悲惨な体験をし、複雑な環境の中で育ってきた中国残留帰国者の皆さんを、足立区がどのように支援し、自立の道を開けるか、どのように受け入れ、地域に溶け込み、共に生活していけるか、まだまだ道半ばです。

日本以外の文化圏で育った方というのは、足立区の人口で見れば、決して多い数ではありませんが、「足立区に暮らす全ての人にとってやさしい街づくり」を目指す中で、外国籍や中国残留帰国者の皆さんをどう受け入れ、また、支援や保護の対象としてとらえるだけでなく、その能力をどのように生かしていくかを、足立区として考えていかなければならない課題であると私は捉えています。

*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****

「中国残留帰国者支援」について
<長谷川たかこ>
足立区は、外国人登録者数が3万人を超え、今後、ますます国際化が進む中で、足立区で生活する外国人数はさらに増加するものと予想されます。

しかし、一般によく言われるように、日本社会は外国人を受け入れやすい社会ではありません。これは、日本の地理的、歴史的背景に起因するものと思われますが、日本以外の文化圏で生活してきた人々にとっては、日本社会は必ずしも生活のしやすい社会とは言えないのが現状です。

異文化で生活してきた人々を、どのように日本社会の中で受け入れていくか、日本人でありながら、中国語を話し、中国文化の中で生活してきた人々、いわゆる「中国残留帰国者」の課題を今一度、見直す必要があります。帰国後、ご自身のご努力により、日本社会で生活を確立された方もいらっしゃれば、同じ日本人でありながら、日本社会の閉鎖性などが原因で、うまく社会に溶け込むことが出来ない方もみえます。

中国残留帰国者は、中国語を話し、中国文化の中で生活してきたため、生まれ(育ち)の故郷は中国ではあっても、血縁の故郷は日本であるという複雑な状況におかれています。

昭和20年当時、中国東北地方(旧満州地区)には、開拓団を含めて約155万人の日本人が在住し、ソ連参戦後、これらの人々が、混乱のうちに避難を開始し、このような状況の中で、両親、兄弟と死別し、または生別し、孤児となって中国人に引き取られたり、中国人と結婚をし、中国に残る子どもや婦人などが数多くいました。また、いわゆる中国残留邦人と呼ばれてきた人々の中には、終戦時およびその後の混乱の中で、筆舌に尽くしがたい悲惨な体験をした方々が多いのが現状です。

中国残留帰国者への対策については、2008年4月に大きな転機を迎え、法律の改正により新しい支援制度が始まりました。私は2008年から国や地方自治体の支援体制、各支援施設、支援活動を行っているNPO、そして中国残留帰国者およびその家族の皆さまから、聞き取り調査を行ってきました。足立区での聞き取り調査の中で、この時、私は初めて、中国残留帰国者の方々とお会いし、生い立ちから今まで御苦労をされたお話しと心の叫びをお聞きしました。

その中で、私は中国残留帰国者の皆さんの居場所作りや地域でのネットワーク作り、それらを基盤とした、地域の皆さんとの交流を進めて参りました。また、帰国者の方を対象とした機関紙「帰国者だより」の発行や、地域の活動への参加などを提案し、それらが実現するなど、足立区でも少しずつではありますがその取り組みが確実に進んできました。

2009年から鹿浜いきいき館で行われた鹿浜団地自治会の皆さんとその地域の中国残留帰国者の皆さんとの会合を皮切りに2010年には中央本町や鹿浜団地で2回、2011年には花畑8丁目の桑袋団地も含めて3回、2012年には保木間も含めて3回、2013年には青井や東保木間で行政が音頭を取り中国残留帰国者の皆さんと地域の皆さんが一緒になって、水餃子つくりの交流会を行っています。
2014年から2016年は梅田のLソフィアが年1回、その後2年間、全く地域交流が行われておらず、今年の2月、2年ぶりに地域交流会が再開となりました。

とても画期的で私の記憶に強く残っている交流会があります。
2010年の3月に中央本町1丁目で行われた「いもに会」と防災訓練です。
中国で地震を体験したことのない帰国者が多い中で、消火器の使い方もしらない、わからないという方々が多い中、地震や災害時の避難について、中国では学ぶ機会がなかったことを初めて学ぶことができましたと、帰国者の皆様から大変喜ばれたのを記憶しております。

【問】当時、危機管理室に現在の衛生部長である今井さんがいらした際には、中国残留帰国者支援員の皆さんと協力をして、実施をして下さいました。
当時の様子とそのご感想をお願い致します。

<衛生部長>
確か10年ぐらい前ですから記憶も薄れているところがありますが、四川大地震があったあとすぐ後で、この方々の支援は何ができるかというご相談を受けたと思います。それで、ちょうど日本では地震が頻発しますので、非難の仕方ですとか日ごろからの備蓄の話、そんなことをさせていただいたという記憶がございます。

その方々は確かに初めて体験することで、勉強になったというようなことは言われていたということは記憶にございます。

<長谷川たかこ>
ありがとうございます。2010年に行われた防災訓練では、帰国者の皆さんが本当に初めて消火器も握られたということで、とても喜んでいらっしゃいまして、今井衛生部長にも皆さんすごく感謝されていたのがとても印象深かったです。

是非ともこのような取り組みを、今後も足立区全域でこのような取組みを進めていただきながら、帰国者の皆さんに寄り添う支援を強力に進めていただきたいと、私は切に要望いたします。

私は2008年から約6年間、足しげく担当部署に通い、中国残留帰国者問題について様々な提案と実現をさせて頂きました。しかし、現在2年間も地域交流が行われていない状況を見ると、私からの積極的な働きかけをしないとこれらの支援事業とその活動が薄れていってしまうのか、ということを強く感じざるを得ない状況です。
また、行政主導で音頭取りをしなければ、結局、地域の皆さんと中国残留帰国者の皆さんを結ぶ活動の定着はまだまだ難しいということがよく理解できました。

現在、足立区に居住する中国残留帰国者の皆さんの平均年齢は78歳です。中国残留帰国者の会であるNPO中国帰国者・日中友好の会が他区で行われている現状があっても、高齢化に伴い、外出がままならず、そちらに行くことさえできない帰国者の方々は多くいます。

【問】中国残留帰国者の皆さんにとって地域の皆さんとの交流を通じて、社会のしきたりや生活の上での必要なことを一緒に学んでいく機会は、本当に大切なことです。高齢化に伴い外出がままならず、地域での交流を求めているご高齢者が多くいる中で、自分たちが住んでいる場所で、地域の皆さんとの交流や防災講演も含めた活動ができるよう、その取組みを再度、行政主導で強力に進めて頂きたいと切に要望致します。
そこで、先ずは以前と同じように、中国残留帰国者の皆さんが多く住んでいる地域での交流会を行政主導で積極的に年に6~7か所で行うことを強く要望致します。(帰国者の方々が住んでいる地域 例:花畑、保木間、東保木間、青井、鹿浜、梅田、中央本町、入谷)
区の見解を求めます。

<高齢者福祉課長>
中国帰国者の方々の地域交流について、行われていないのではないかというご趣旨のご質問でございますが、決してそういうことでもなくて、地域の中で中国帰国者の方々をご支援する区民の方の団体もこの間幾つか生まれてきております。

そういった方々が、地域で月に大体1回から4回程度、そういった支援の場、交流の場を設けて活動していただいているということで、私たちとしては、そういった方々がより活動しやすいような後方支援として、区の施設等を使う場合であれば、可能であればこの減免の手続等をとらせていただいて、そういったところの支援を行わせていただいています。団体の方々の動きに、支援の場はシフトしていると思っております。

ただ、地域個々の支援ということだけではなくて、区全域での交流もあったほうがいいのではないかと思いまして、ここ2年間お休みはしておりましたが、今年に入り、再度、区全域の交流会を年1回ということで復活させていただいたということでございます。

<長谷川たかこ>
10年前に西部地域のほうで帰国者の若い方々がそういう団体を発足されて、そのお手伝いを私もさせていただきましたし、ここに座っていらっしゃる役所の方もお手伝いしてくださり、西部の福祉事務所の一室をお借りすることもできたような状況です。

その後2団体が立ち上がったというお話は聞いていますが、足立全域にいらっしゃるご高齢者の方がそこに入っているかと言うと、そうではないという現状があります。
NPOの日中友好の会の代表でもある池田さんのほうからもお聞きしているところですが、このような状況をしっかりと把握していただき、もっと、寄り添った形で行政主導でやらないと、まだまだ定着はしていないという現状があります。当事者の方、また代表からもお聞きしている状況です。丁寧に進めていただきたいと思います。

現在、帰国者の高齢化に伴い、医療だけでは限界があり、介護の必要性が問われています。日本語ができない、日本の施設になじめない中国残留帰国者の皆様が多くいる中で、中国語、中国文化、残留帰国者の境遇に理解のある2世、3世の方々の協力が求められます。

以前、私から中国残留帰国者の2世、3世の方の自立支援を図るために、足立区訪問介護員養成研修についての優先枠の設定のお願いをし、その実現がなされ、就労支援のサポートを足立区で行って頂きました。

【問】帰国者の2世3世の方が過去、この制度を何人活用したかご存知でしょうか。
その制度を活用した方々が、現在、どのような支援を行っているのか教えてください。
また、この制度の現在の状況についてもお答え下さい。

<高齢福祉課長>
以前、区のほうで旧ヘルパー 2級研修というところでやらせていただいたことのお尋ねだと思います。 10年ほど前だと思いますが、長谷川委員から本会勝でそのような優先枠の設定ということで、その当時、福祉部長の答弁で、検討するというような答えをしていたようでございます。
この制度、区としての養成研修は平成24 年度で終了してございます。この制度の中で、中国帰国者の2世、3世の方向けの優先枠というものは設定されておりません。ですので、その形での優先度、優先枠を使ったという方はいらっしゃらないということだと思います。
ただ、この制度、区民の方の自立支援向けという意味合いも持っておりましたので、生活保護等を受けられている方の優先枠はありました。そういった形で、もしかしたら2世、3世 の方が活用された方はあったかもしれませんけれども、実際2世、3世の方が何人だったということは、こちらでは把握はできておりません。

<長谷川たかこ>
私は、中国残留帰国者2世、3世の方の優先枠を設けるということを機関紙で見たこともありますが、 その部分は把握されていらっしゃいますでしょうか。

<高齢福祉課長>
機関紙で帰国者向けの機関紙の中でということでしょうか。
そういうことであれば、申しわけありません、私は把握しておりません。

<長谷川たかこ>
では、続きはまた次回させていただきます。本日はありがとうございました。


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